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すべてのiPhoneが「取り外し可能なバッテリー」の搭載を強制される可能性


初期のスマートフォンやいわゆるガラケーと呼ばれる携帯電話ではバッテリーの取り外しが可能であったため、予備バッテリーを持ち歩けばバッテリー残量を気にすることなく端末を利用することができました。オランダのHet Financieele Dagbladが報じるところによると、EUではあらゆるスマートフォンが「取り外し可能なバッテリー」を搭載することを強制される可能性があります。

Brussel dwingt fabrikanten tot duurzamere mobieltjes | Het Financieele Dagblad
https://fd.nl/economie-politiek/1335488/brussel-dwingt-fabrikanten-tot-duurzamere-mobieltjes

All new iPhones might be forced to have a removable battery | TechRadar
https://www.techradar.com/uk/news/all-new-iphones-might-be-forced-to-have-a-removable-battery

Het Financieele Dagbladが独自に入手したEUの最新文書によると、「EUでスマートフォンを販売することを望むすべてのメーカーは、取り外し可能なバッテリーを搭載しなければいけない」という新しい法律が提案される見込みのようです。なお、記事作成時点ではリーク文書は公開されていません。


なお、EUは2020年1月にも「すべての携帯電話に共通する充電器を導入する」ための法案を審議中であると発表しており、この法案が成立すればAppleはiPhoneのLightningコネクタを廃止せざるを得なくなるのではと報じられています。

EUの圧力でAppleがLightningコネクタを廃止する可能性 - GIGAZINE


Het Financieele Dagbladが独自に入手したリーク情報について、テクノロジー系メディアのTechRadarは「このウワサは2020年の3月中旬に(取り外し可能なバッテリーに関する)新しい法案が発表される可能性を示唆するものです。そのため、2020年に製造されるどのスマートフォンにも取り外し可能なバッテリーが搭載されることはないでしょう。実際、この類いの法案が導入されるまでにかかる時間を考えると、2021年に登場する新型スマートフォンでも取り外し可能なバッテリーを見ることはないでしょう」と記しています。


しかし、リークされた文書が正しいものであり、法案が成立したならば、少なくともEUで販売されるスマートフォンに関してはすべてのものが「取り外し可能なバッテリー」を搭載しなければいけなくなります。この法案はあくまでもEUを対象としたものですが、TechRadarは「すべてのスマートフォンメーカーがドイツ・フランス・イタリアといった巨大な顧客基盤を諦めることはないでしょう」と記し、法案が成立すればすべてのスマートフォンが取り外し可能なバッテリーを搭載せざるを得なくなるとしています。

リーク文書が正確なものであればEUは「スマートフォン向け共通充電器」に次いで、「取り外し可能なバッテリー」をスマートフォンメーカーに求めることとなります。しかし、既にAppleは「スマートフォン向け共通充電器」を求めるEUの法案に対して、「ヨーロッパや経済全体の消費者に悪影響を及ぼす」という声明を発表しており、「取り外し可能なバッテリー」に関する法案が登場すればさらなる不満がスマートフォンメーカーから噴出することは明らかです。

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in モバイル,   ハードウェア, Posted by logu_ii

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