クリエイターにとってブレインストーミングは役に立つのか?
By Gajus-Images
より良いアイデアを生み出す手段の一つとして、集団でアイデアを出し合うブレインストーミングが挙げられますが、アイデアが命でもあるクリエイターの人々にとって、ブレインストーミングは役立っているのかどうかを、オランダでファイル転送サービスを提供する企業、WeTransferが調査しています。
WeTransfer Ideas Report 2019
https://ideasreport.bywetransfer.com/
Brainstorming meetings? Creative types are not into them — Quartz at Work
https://qz.com/work/1783494/brainstorming-meetings-creative-types-are-not-into-them/
WeTransferにより2019年に実施された、作家やミュージシャン、写真家、映像制作者など、197カ国のクリエイター約2万人を対象にした調査によると、多くのクリエイターは「ブレインストーミングはクリエイティブな課題を解決するのに役立たないと感じている」ことが明らかになりました。
「クリエイティブな世界では、コラボレーションについてよく耳にします。アイデアを実現するには共同作業が不可欠ですが、アイデアそのものを形成するのにブレインストーミングのような共同作業はあまり適していません」とWeTransferの元編集長、ロブ・アルダーソン氏は語っています。
By monkeybusiness
WeTransferの調査では、クリエイターの約80%が、アイデアを評価する際は「直感」と「独自調査」を信頼しており、同僚や友人のアドバイスを参考にするクリエイターはわずか18%のみでした。
また、調査に参加したクリエイターの40%以上は、企業に勤めており、会議や管理業務などのクリエイティブな活動に関係のない仕事が、良いアイデアを生む障害になっていると答えています。
調査では興味深い地理的な特徴も発見されています。例えば、アイデアを生む際に「最も気が散ること」という項目について、フランス人は仕事や配偶者、ソーシャルメディアよりも「社会生活」を挙げる傾向が強く、一方で中国人は「配偶者」を挙げる傾向が強いことが明らかになりました。
ブレインストーミングがクリエイターにとって、アイデアを生み出すのに役立っていないという調査結果が明らかになりましたが、ノーザンイリノイ大学が行ったブレインストーミングによるアイデア生成とチームの結束性についての研究によると、ブレインストーミングはアイデア生成よりも、チームビルディングにおいて有効であることが明らかになっています。
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