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全世界で使われるWebサーバーの開発元「NGINX」にロシア警察の強制捜査、従業員拘束&機器押収へ


世界中のウェブサービスで利用される無料かつオープンソースのWebサーバー「nginx」を開発するNGINXがロシア警察からの強制捜査を受けた ことがわかりました。この背景には、「ロシア企業がnginxの所有権を主張している」という問題があるとのこと。従業員による情報から、警察によって従業員が拘束され、機器が押収されたことも明らかになっています。

Rambler заявила о правах на Nginx – Бизнес – Коммерсантъ
https://www.kommersant.ru/doc/4190259

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Russian police raid NGINX Moscow office | ZDNet
https://www.zdnet.com/article/russian-police-raid-nginx-moscow-office/


NGINXは2002年にロシアのソフトウェアエンジニアであるイーゴリ・シソエフ氏によって開発されたオープンソースWebサーバー「nginx」を提供するWebサーバーソフトウェア企業。nginxというWebサーバーを知る人は多くありませんが、Instagram・Pinterest・Netflix・Airbnbといったさまざまなサービスがnginxの恩恵を受けているため、人々はSNSを使ったりオンラインショップを使ったりする際に知らずにnginxを利用しています。

NGINXは2019年3月にネットワーク・アプライアンス製品で知られるF5 Networksによって買収されました。

F5 NetworksがWebサーバー企業のNGINXを買収、開発者とネットワーク運用チームの橋渡しになるか - GIGAZINE


このNGINXのモスクワオフィスが、2019年12月12日付で、ロシア警察の強制捜査を受けました。テクノロジー系ニュースメディアのZDNetは警察によって機器が押収され、従業員が尋問のために拘束されたと伝えています。

このニュースはNGINXの従業員であるイーゴリ・イッポリトフさんが捜査令状のスクリーンショットをTwitterに投稿したことから明らかになりました。この投稿は後にロシア警察の要請から削除されたとのことですが、投稿された画像を保存していたアントン・ネステロフさんがその後、内容を再度ツイートしています。


これは、ロシアの検索エンジン「Rambler」を運営するランブレル・メディア・グループがNGINXを著作権侵害で訴えたことに端を発します。捜査令状によると、ランブレルはシソエフ氏がランブレルのシステム管理者として働いている最中にNGINXを開発したことから、NGINXの権利者はランブレルであると主張しているとのこと。シソエフ氏は2012年のインタビューで「NGINXは自由時間に作成したものであり、ランブレルは何年もNGINXに気づいていなかった」と発言していますが、システム管理者として働いている時に開発を行っていたということ自体は否定していません。

シソエフ氏は2000年代初期にnginxを作成し、2004年にオープンソース化、その後、2009年にアメリカのサンフランシスコでNGINX Inc.を設立しました。アメリカを拠点としモスクワを含む世界中にオフィスを構えつつも、nginxサーバーのソースコードは依然として無料で、オープンソースモデルで管理されています。そして、2019年2月にnginxはインターネットで最も広く展開されるサーバーとなりました。


イッポリトフさんによると、警察に拘束されたのはシソエフ氏と共同設立者のマクシム・コノバロフ氏を含む2人の従業員とのこと。

ランブレルの広報は「英語の知識が乏しい」としてZDNetに対しコメントしていませんが、地元メディアはランブレルが12月4日に著作権侵害の申し立てを行ったと報じています。

なお、ロシアの政治家であるレオニード・ヴォルコフ氏は本件について、15年もたってから申し立てや強制捜査を行ったことを批判し、著作権侵害を主張し申し立てるには期限切れだと法的な見方を示しました。

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in ネットサービス, Posted by darkhorse_log

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