Google親会社がウェアラブルデバイス大手Fitbitを買収

by Mike Mozart

Googleの親会社であるAlphabetが、フィットネストラッカーやスマートウォッチを開発するFitbitを買収することを検討していると、ロイターが報じています。AlphabetによるFitbitの買収が実現すれば、Googleがウェアラブルデバイス市場に参入する可能性も十分あるとみられています。

Exclusive: Google owner Alphabet in bid to buy Fitbit - Reuters
https://www.reuters.com/article/us-fitbit-m-a-alphabet-exclusive/exclusive-google-owner-alphabet-in-bid-to-buy-fitbit-sources-idUSKBN1X71NY

Google is reportedly trying to buy Fitbit - The Verge
https://www.theverge.com/2017/9/20/16340108/google-htc-smartphone-team-acquisition-announced

Fitbitは、スマートウォッチやフィットネストラッカーなどのウェアラブルヘルスケアデバイスを発売するメーカー。ユーザーの歩数や消費カロリー、移動距離、心拍数、睡眠時間などを測定することができ、ウェアラブルヘルスケアデバイスブームの火付け役だとロイターは評しています。統計企業のStatistaによると、2019年第2四半期におけるスマートウォッチ市場では、Fitbitのシェアが9.8%で第3位だとのこと。なお、市場シェア第1位はAppleで46.4％、第2位はSamsungで15.9%です。

近年はHuaweiやXiaomiなどの中国メーカーもウェアラブルヘルスケアデバイス業界に参入し、安価なフィットネストラッカーも登場しているため、Fitbitは苦戦を強いられている模様。2019年9月には、Fitbitが企業の売却を検討していることが報じられました。

EXCLUSIVE-Fitbit considers whether it should explore a sale -sources
https://www.cnbc.com/2019/09/20/reuters-america-exclusive-fitbit-considers-whether-it-should-explore-a-sale-sources.html

一方でGoogleは、Androidベースのスマートウォッチ向けOSであるWear OSを開発するなど、ソフトウェア面でウェアラブルデバイス市場に参加していました。また、2019年1月にはファッションアクセサリーブランドのFossilからスマートウォッチ関連の知的財産と開発人員を44億円で買収し、本格的にスマートウォッチ業界へ参入するのではないかと話題になりました。

Googleが44億円でスマートウォッチ関連の知的財産と開発人員の一部をFossilから買収 - GIGAZINE

by MB-one

GoogleはPixelブランドのスマートウォッチを開発していると長年ささやかれており、AlphabetによるFitbit買収が実現すれば、Pixelブランドのスマートウォッチが実現する可能性は十分にあると、技術系メディアのThe Vergeは予想しています。

ただし、情報提供者がロイターに語ったところによれば、AlphabetとFitbitはまだ交渉中の段階であり、提示された価格も不明で、確実に買収が成立するかどうかはわからないそうです。

なお、ロイターの報道に対して、GoogleとFitbitはコメントを拒否しました。

・追記 2019年11月2日
現地時間の2019年11月1日に、GoogleがFitbitの買収を正式に発表しました。買収額は約21億ドル(約2300億円)です。