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高さ10m超えの「世界で最も危険なビッグウェーブ」を伝説のサーフスポットで撮影する方法


アメリカのカリフォルニア州西岸にあるマーベリックスには冬になると高さ10mを超えるほどの大波が押し寄せるため、世界で最も危険なサーフスポットとして知られています。カメラマンのケビン・ハーリントン氏が、そんなマーベリックスで2013年に開催されたサーフィンイベントを撮影した時の様子をマイクロブログのCakeに綴っています。

My cautionary tale of photographing the world's biggest waves at Mavericks - Cake
https://www.cake.co/conversations/L44Nh7h/my-cautionary-tale-of-photographing-the-world-s-biggest-waves-at-mavericks


マーベリックスはアメリカ西海岸に押し寄せる海流と、沖合のサンゴ礁の独特な形状によって、世界でも類を見ないレベルの大波が押し寄せます。そのため、世界のサーファーが一度は訪れたいと考える憧れのサーフスポットとして知られていますが、同時に何人ものサーファーが命を落とした「世界で最も危険なサーフスポット」としても知られています。


以下の写真は、ハーリントン氏の父親がカイトサーフィンをしている様子です。その背後からは20フィート(約6m)もの高さの波が襲いかかっていますが、ハーリントン氏によると撮影されたのは「波が小さい日」だとのこと。


通常、波は海岸からおよそ数kmほどの距離で砕けるため、波に乗るサーファーを海岸から撮影する場合は70-200mmの望遠レンズで十分だと、ハーリントン氏は述べています。しかし、マーベリックスでは通常よりももっと遠く離れた場所で波が砕けるため、撮影条件は厳しいものになるとのこと。


さらに、マーベリックスの海岸線の一部は空軍基地の一部であり、一般の人だけではなく報道機関でさえ立ち入りが禁止されています。立ち入りが許可されているビーチエリアで最も波に近いポイントはサーフィンのポイントからおよそ1マイル(約1.6km)ほど離れているそうですが、波があまりにも大きいため、白い水しぶきが波を覆ってしまうそうです。


空軍基地に隣接する崖から撮影する場合、サーファーの顔が識別できるレベルの写真を撮るためには、キヤノン EF800mm F5.6L IS USMのような超望遠レンズでも足りなかったそうで、ハーリントン氏は「マーベリックスの波とサーファーを撮影するためにはボートに乗るしかない」と考えました。

そんなマーベリックスで大波を撮影するためには、何日も前から太平洋の気候をチェックして、大波が現れる日や方向を予想する必要があります。予想の初期段階ではそれほど正確な予測ができないものの、波が到達する24時間前になると精度が上がり、この予報を基に世界中のプロサーファーが飛行機のチケットを予約するかどうかを決めます。そして、波が到達する数時間前になると海のうねりが観測ブイで検知できるようになり、具体的な波の高さ・方向・周期がほぼ100%の精度で予測できるとのこと。


2013年に開催されたサーフィンイベント当日、マーベリックスの波とサーファーを撮影するためにボートに乗り込んだカメラマンたち


カメラマンを撮影スポットに運ぶボートの運転は、マーベリックスというスポットを発見して誰よりもマーベリックスで波に乗り続けた伝説のサーファー、ジェフ・クラーク氏が務めました。


そして撮影できた波の写真が以下。しぶきを含めた波の高さは25フィート(約7.6m)と、望んでいた60フィート(約18m)には及ばないものの、初心者のサーファーなら命を落としかねない巨大な波です。


巨大な波が、サーフボードから落ちたサーファーを押しつぶそうとするところ


波のしぶきが大きすぎて、もはや巨大な爆発にしか見えない1枚


クラーク氏が運転を他の人に任せてスタンドアップパドル・サーフィン(SUP)を行う様子。股関節を痛めて手術しているにもかかわらず、この大波をSUPで乗り切ることができるのは、マーベリックスの波をよく知るクラーク氏だからこそできる所業だとハーリントン氏は述べています。


ボートにはCakeの共同設立者であるクリス・マッカスキル氏が同乗しており、マーベリックスの波をスローモーションムービーで撮影した様子を以下で公開しています。

Mavericks Invitational Surf Contest Highlights 2013 - YouTube


ボートからの撮影は望遠レンズを使って行われましたが、望遠レンズによる写真はどうしても奥行きが圧縮されてしまいます。そこで、ハーリントン氏はマーベリックスの波を望遠レンズなしで撮影するために、ジェットスキーに乗り込んでさらに波に接近することを決意。ハーリントン氏はカメラを持って撮影するため、クラーク氏がジェットスキーを運転します。


そして、望遠レンズなしで撮影できたうちの1枚が以下。巨大な海水のハーフパイプをくぐり抜けているのはハワイの天才若手サーファーとして知られるカイ・レニー氏。このスポットはマーベリックスでも特に危険な場所で、何人ものサーファーが命を落としているそうです。


ハーリントン氏はこの撮影で2台のカメラを水没させて壊してしまったとのこと。しかし、最高のショットを撮影できたので満足していると、ハーリントン氏は語りました。


ハーリントン氏のCakeでは、他にもすさまじい迫力の写真が数多く公開されているので、気になる人はぜひ自分の目で見てみてください。

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in 動画,   アート, Posted by log1i_yk

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