Amazonのレジなしコンビニ「Amazon Go」のシステムが空港や映画館にも導入される可能性
Amazonはレジなしコンビニの「Amazon Go」を数年にわたって拡大展開していますが、このレジレスシステムを空港や映画館などの他の小売業者に導入することを計画しているとCNBCが報じています。
Amazon Go coming to airports, movie theaters
https://www.cnbc.com/2019/09/30/amazon-go-cashierless-tech-planned-for-airport-stores-movie-theaters.html
Amazon might license its cashier-less Go tech to Regal cinemas
https://www.pocket-lint.com/apps/news/amazon/149582-amazon-might-license-its-cashier-less-amazon-go-tech-to-regal-cinemas
AmazonはレジなしコンビニのAmazon Goを展開することで、小売業者としての存在感を高め、オンラインショッピングへの依存度を下げることができています。そして、このレジレスシステムを他社の店舗にも導入することで、Amazon Goを展開するよりも速いペースでシステムの低コスト化を実現できるようになるとCNBCは記述。加えて、Amazonが普段競合する企業との連携を深めることで、Amazonのクラウドビジネスのさらなる成長につながる可能性も指摘されています。
実際にレジなしコンビニ「Amazon Go」を使うとどんな感じになるのかを現地で体験した様子は以下の記事でチェックできます。なお、Amazonはすでにアメリカ国内にAmazon Goを16店舗展開しており、さらにはAmazon BooksやAmazon 4-starといった実店舗も含めると運営店舗数は30を超えます。なお、Amazonは2021年までに3000店舗の出店を目指しているとのこと。
レジなしコンビニ「Amazon Go」で「レジ・フリー」の新しいショッピング体験をしてみました - GIGAZINE
CNBCによると、「Amazonはレジレスシステムの基礎となるコンポーネントを他社のシステムに導入することで取引を高速化することに熱心です」と情報筋は語っているそうです。
Amazon Goはレジレスシステムを空港や映画館・Cineworldの中にある小売店・CIBO Expressに導入するために他社と協議していると情報筋のひとりがコメント。さらに別の情報筋は、Amazonが野球場の中の売店にレジレスシステムを導入することを検討していると語っています。
2人の情報筋によると、2020年の第1四半期に企業向けにレジレステクノロジーの提供をスタートし、2020年末までに数百店舗にシステムを導入することを検討しているとのこと。
Amazonは他企業向けにレジレスシステムを導入する際にさまざまなビジネスモデルを検討しており、「レジレスシステムを導入した店舗の売上の数%を請求する」もしくは「小売業者に月額料金を請求する」といった案が挙げられています。なお、「レジレスシステム」および「顧客がレジレス決済を利用するために使用するアプリ」にAmazonのブランド名などが表示されるかどうかは不明です。
情報筋によると、レジレスシステムはAmazonのクラウドコンピューティングリソースであるAmazon Web Services(AWS)を利用しなくても機能するとのこと。しかし、時間の経過と共に小売業者がAmazonのレジレスシステムの採用に熱心になることで、AWSの採用を開始するのではと推測しています。
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