国内最速レベルで地震・土砂・大雨の危険度や防災情報を配信する「特務機関NERV防災アプリ」が公開されたので実際に使ってみた
アニメ「エヴァンゲリオン」に登場する組織と同じ名を持つ特務機関NERVは非公式でありながらもその活動が評価され版権元の承諾を得て活動を続けているTwitterアカウント。そんな特務機関NERVが「災害をもたらす現象は、使徒と同じように、いつも違った形で突然やってきます。このアプリは、そんな緊急時に、みなさまの避難の判断をしっかりと支援してくれるアプリです」ということで、国内最速レベルの防災情報を配信する防災アプリ「特務機関NERV防災アプリ」をリリースしました。アプリはどんな仕様になっているのか、実際に触って確かめてみました。
ゲヒルン、9月1日(防災の日)に「特務機関NERV防災アプリ」を提供開始 〜気象庁と連携し、利用者に最適な防災情報を国内最速レベルで配信〜 │ゲヒルン株式会社
https://www.gehirn.co.jp/news/2019-09-01/01-press-nervapp/
特務機関NERV防災アプリ
https://nerv.app/
記事作成時点で、特務機関NERV防災アプリはiOS版のみが公開されています。アプリを利用するにはまず以下からアプリをインストールします。
「特務機関NERV防災」をApp Storeで
上記リンクにアクセスして「入手」をタップ。
「インストール」をタップし……
インストールが完了したらアプリを開きます。
アプリが立ちあがってすぐに「特記事項」が表示されました。
特記事項を読んでいくと、「自らの命を守ることに対して、行政やメディアの報道、本アプリなどの情報に依存しないでください」という、防災系アプリとしては珍しい文言が書かれていました。これはアプリを開発したゲヒルンの「誰もが体験したことのない危機的な災害時で信じられるのは、自分自身の判断だけ」「アプリを盲信せず、自分の情報網を駆使して判断してほしい」という思いが込められているとのこと。しっかり特記事項を読んだら「はじめる」をタップ。
利用規約とプライバシーポリシーを読んで「上記内容を確認しました」にチェックを入れたら「同意する」をタップ。
初期設定を行っていきます。まず「通知の許可」について「設定する」をタップ。
「"NERV防災"は通知を送信します。よろしいですか?」と聞かれるので「許可」をタップ。
設定を1つ終えるごとに次の設定が可能になります。2つめの「重大な通知の許可」について「設定する」をタップ。
「"NERV防災"が重要な通知をあなたに送信することを求めています」と言われるので「許可」をタップ。これにより、緊急地震速報(警報)や津波警報などの緊急時に、マナーモードやおやすみモードの設定中でも強制的に鳴動するようになります。
最後に「位置情報の利用の許可」を設定。
「常に許可」を押すと現在地に連動した通知を受け取れるようになります。
最後に「起動する」を押せばOK。
これがホーム画面。ホーム画面は気象情報が表示されており、画面上部に「全国」「現在地」という切り替えタブ、下部に「ホーム」「タイムライン」「レーダー」「天気予報」「メニュー」が並んでいます。
「タイムライン」を表示してみると、過去3日間にさかのぼって気象情報が表示されていました。大雨による洪水や土砂災害が起こる時は、事前に関連情報がたくさん出るため、タイムラインをさかのぼることで状況が差し迫っていることを確認可能。「雷注意報」とあったのでタップしてみると……
こんな感じで詳細が表示されます。
タイムラインに戻ってさらにさかのぼると、土砂災害に対する注意呼びかけもありました。
「レーダー」はこんな感じ。デフォルトでは雨雲レーダーが表示されるようになっており、画面下部をスワイプさせることにより、1時間前からの雨雲の動きを見ることができます。動きは非常にスムーズでノンストレスでした。
右下のアイコンをタップすると……
雨雲レーダーから「大雨危険度」への切り替えが可能でした。画面下部から「雨(解析雨量)」とともに「土砂災害」「洪水」「浸水害」の危険度をチェック可能。アプリを使用した時には特に表示はありませんでしたが……
危険度が上がった時には画面上部に示されている色でマップがカラーリングされるようです。なお、ゲヒルンは気象庁から「大雨・洪水警報の危険度分布」に係るプッシュ型通知サービスの協力事業者に指定されており、気象庁と協力して「大雨危険度通知機能」も開発したとのこと。開発は防災士の資格を持つデザイナーや地理空間情報のビジュアライゼーションに長けた開発者を中心に行われています。
天気予報のタブを開くと、その日1日の最高/最低気温や、時間別降水確率、その後1週間の天気予報が表示されました。
さらに「メニュー」から「地域追加」を行うことが可能。
地域は七地方区分から指定していきます。まず「関東・甲信」を押して……
「東京都」をタップ。
「品川区」をタップ。
最後に「登録する」をタップすればOK。区市町村レベルでの地域指定ができます。
登録は最大3都市まで可能。
完了するとホーム画面上部にタブができました。画面をスライドしていくだけで見たい地域をサクサク切り替えることができます。
「全国」というタブから日本全体の状態もチェックできますが、マップはピンチイン・ピンチアウトでも縮尺可能です。
なお、地域の追加や変更はタブ横の青いボタンからも行えます。
……と、アプリをチェックした時には特に重大な気象・地震情報などがなかったのですが、地震の際には以下のような画面が表示されるはず。アプリはバリアフリーデザインであり、エヴァンゲリオンの作品中でよく登場する赤や紫という色は警告色のため、必要な場合以外は使わないようなデザインが心がけられています。
また、フォントにはシンプルで視認性が高いAXISフォントを使用。
プッシュ通知はこんな感じ。端末の位置情報・防災情報の種類・緊急度などによって、通知やバイブレーションを行わない通知、通常の通知、重大な通知を使い分けているとのことです。
なお、記事作成時点ではiOSアプリのみ公開されていますが、後日Android版も公開予定となっています。また、気象庁のデータを受信してわずか2秒後に生成・配信される音声読み上げ機能も、近日アップデートで追加される予定とのことです。
・関連記事
大阪府北部・茨木市などで震度6弱の地震発生、GIGAZINE編集部の被害写真まとめ - GIGAZINE
2018年は大地震が多発すると地質学者が警告、その理由とは? - GIGAZINE
深海魚は地震の予兆を感じ取ることができるのか? - GIGAZINE
マグニチュード6.1の地震で高層ビルからプールの水が滝のように流れ出す光景がフィリピンで撮影される - GIGAZINE
AIを用いて地震後に起きる余震を正確に予測する研究 - GIGAZINE
・関連コンテンツ