メモ

「幸運のお守り」が数千人を殺した火山の犠牲者の隣から見つかる


ポンペイの発掘現場から水晶や琥珀(こはく)、アメジスト、男根の魔除け、ガラスビーズ、人形、ミニチュア頭蓋骨といった魔術的な意味合いを持つアイテムが詰まった木箱が発見されました。これは有名なベスビオ火山の大噴火の犠牲者が持っていた「幸運のお守り」だったとみられています。

THE LUCK AND THE PROTECTION AGAINST THE BAD FATE IN THE JEWELERY OF REGIO V - Pompeii Sites
http://pompeiisites.org/en/press-releases/the-luck-and-the-protection-against-the-bad-fate-in-the-jewelery-of-regio-v/

Archaeologists discovered an invaluable cache of ritual artifacts at Pompeii | Ars Technica
https://arstechnica.com/science/2019/08/archaeologists-discovered-an-invaluable-cache-of-ritual-artifacts-at-pompeii/

木箱から見つかったアイテムはこんな感じ。


発掘されたのはガラス製ビーズや……


人物が彫られたガラスなど、どれも非常に状態がいいものです。


頭蓋骨のミニチュア。


動物。


西暦79年に街を破壊したベスビオ山の噴火は街のいくつかを壊滅させ、数千人の死者を出したといわれています。この噴火では広島と長崎に投下された原子爆弾の10万倍の熱エネルギーが放出されたとみられています。

噴火の様子は小プリニウスが友人であり歴史家のタキトゥスに宛てた手紙の中で「ベスビオ山から『炎の道』が続き、灰が雪のように街を覆った」と描写されており、また大プリニウスも「火山からマツの木のように伸びた分厚い雲が世界を覆った」と記しています。

ポンペイとエルコラーノに住む人々は有毒ガスや灰を吸い込んだことから窒息死し、また溶岩が頭に直撃したことで脳が沸騰して頭骨が破裂した人もいたといわれています。

今回発見された木箱は火山噴出物に埋まった建物の中にあったもので、木箱があった隣の部屋には女性や子どもを含む10人の犠牲者がいたとのこと。発掘を行ったマッシモ・オザンナ氏によると、多くのアイテムは豊かさや幸運、悪運からの保護に関連するもので、男根のペンダントや鳥の骨は「邪悪な目」を追い払うためのアイテムとのこと。このことから、魔除けアイテムの持ち主は女性だったとみられています。


魔除けアイテムの中には当時の高位を示すものの1つである金が使われていなかったことから、持ち主は使用人か奴隷だったとオザンナ氏はみています。幸運のお守りが犠牲者の隣から非常によい状態で見つかったというニュースに対し、「お守りは機能しないのだ」というコメントもあれば「お守りは、お守り自体を守ったのだ」というコメントも寄せられていました

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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