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エンジニアが非エンジニアから学んだ5つの大切なこと

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フランスの哲学者ミシェル・ド・モンテーニュは「愚者が賢者から学ぶことよりも、賢者が愚者から学ぶことの方が多い」と語ったとされていますが、アメリカ大統領直属のタスクフォースUnited States Digital Service(USDS)に所属した経歴のあるエンジニアのマリアンヌ・ベロッティ氏が、非技術系の人から学んだエンジニアの精髄を5つにまとめています。

All the best engineering advice I stole from non-technical people
https://medium.com/@bellmar/all-the-best-engineering-advice-i-stole-from-non-technical-people-eb7f90ca2f5f

◆1:「我々のような者は物事の切れ目が稼ぎ時」(アメリカ国家安全保障局の高官)
ベロッティ氏がこの言葉を聞いたのは「立派な肩書を持つ人たちがPCのセキュリティについてばかげたことを放言しまくったクレイジーな会議」だとのことですが、ベロッティ氏はそんな会議の中で放たれた含蓄のある言葉を聞き逃しませんでした。

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この言葉は、「システムにおけるセキュリティの破綻はコンポーネントの継ぎ目で発生しがち」だということを端的に表しており、換言すれば「リテラルを統合することは重要である」という意味だとのこと。また、この法則は組織にも当てはまるとベロッティ氏は考えています。担当や責任の所在があいまいなことがよく失敗の原因になっている、ということを発見したベロッティ氏は「セキュリティやアベイラビリティの責任者は組織のほころびを見つけることから始めるといい」と語っています。

また、ベロッティ氏はチームリーダーに対しては「100:10:1のメソッド」を引用し、問題を「真実であるもの」「偽であるもの」「真実だが無関係なもの」に分けることで、議論から無関係なものを排除し、総体的にベターな技術的判断を下せるとアドバイスしています。

◆2:「人々があなたに専門家になることを期待していると自覚しなさい」(TOEFLインストラクター)
この言葉は、ベロッティ氏が英語教師の資格を取得しようとしている最中に、講師のレスリー・ライアン氏から聞いた言葉です。この教室に集まった英語話者たちは、当然ながら既に英語の専門家だったわけですが、それだけでは英語教師になれません。英語を人に教えるためには、どうやって英語を身に付けるかを知っている必要があります。

つまり、英語を学びたい人が必要としているのは英語の専門家ではなく、「英語の専門家になることの専門家」だったというわけです。このことを悟ったベロッティ氏は「誰かに雇われた時は『専門家になること』を期待されているのだということを覚えておく必要があります」と語っています。

◆3:「問題を解決するにはまず、それ以上悪化しないようにするのが先決」(グループセラピーファシリテーター)
ベロッティ氏がこの言葉を聞いたのは、1万4000ドル(約150万円)の借金を負って気がめいってしまい、精神障害者家族会(NAMI)のセラピーに参加した時のことです。

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気を持ち直した後にこの言葉についてよく考えたベロッティ氏は、いきなり物事を解決してしまうのではなく、一見遠回りなように思えてもまず悪化を防ぐことから始めた方が、結局は近道なのだと思うようになりました。

例えば、ベロッティ氏のチームがシステム開発に行き詰まっている時に、別のチームのメンバーがシステム移行をやってあげようと持ちかけてきたことがありました。その人は既に別のチームでシステムの移行を経験済みだったので、自分一人できるから心配ないと主張しましたが、ベロッティ氏は自分のチームで問題を解決することを選択しました。


なぜなら、ベロッティ氏のチームがシステムを正しく実装する要件さえ知らないうちにシステムが刷新されてしまったら、事態が悪化してしまうのが目に見えていたからです。このことからベロッティ氏は「もし同僚のためになにかしてあげる場合は、問題を解決してしまうよりも、その人の努力を後押しするようにした方がいいでしょう」とアドバイスしています。

◆4:「左に行くなら右に曲がるべし」(武術の師匠Sifu Jesse Teasley)
Jesse Teasley氏はベロッティ氏が16歳の時に出会った武術の師匠で、剣術などのほかに道教についても説いてくれたとのこと。

道教の根幹には物事は陰と陽に分かれるという陰陽思想があり、確かに身近な生活の中にも「白黒」「左右」「善悪」「ソフト対ハード」といった二元論があふれています。しかし、道教が重視するのは陰と陽の二元論ではなく、むしろそれらが調和した在り方だとのこと。

また、Jesse Teasley氏が授けてくれた実践的な教えには「パンチを繰り出すにはまず拳を引かなければならない」というものがあります。こうした教えから、ベロッティ氏は問題に取り掛かる前に、物事を決めてかかるのではなく、まず前提を疑うことから始める習慣を身に付けることができたとのことです。

◆5:「考えるのも仕事」(発言者不明)
誰が発言したかは不明だとのことですが、簡単にいうとこの言葉は「時には休むことも大切だ」ということになります。高い生産性を維持するためには、オフィスを出て散歩をするような余裕を持つことも大切です。しかし、組織とは往々にして過剰に最適化する方向に行きがちで、ガツガツと働いていないと怠け者のレッテルを貼られてしまいます。

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また、ベロッティ氏は「IT業界には障害を未然に防ぐよりも、障害が起きてから復旧させたほうが評価される『サービス回復のパラドックス』という法則がある」とも述べています。こうした傾向から、ベロッティ氏は「組織は本当に大切なものを見失って非効率な官僚主義に陥りがち」だと指摘しています。

ベロッティ氏がエンジニアの組織にとって本当に大事なものだとしているのが「信頼関係」です。信頼関係があれば、エンジニアが燃え尽き症候群に陥ることなく、効率的な組織を維持することが可能だというのがベロッティ氏の考えです。

◆特別編:「私は私が誰を雇ったか知っているつもりだ」(USDSの管理者マイキー・ディッカーソン氏)
ベロッティ氏はUSDSで働き始めた当初、自分は場違いな存在だと感じていました。というのも、同僚にはGoogle・Facebook・Twitter・Netflix・Amazonから集まったエンジニアたちが名を連ねていたからです。そんな折に、上司のディッカーソン氏がベロッティ氏に自信を持たせるためにかけた言葉がこれです。ディッカーソン氏は優秀なエンジニアでもありますが、心を打たれた特別な一言だったのでチョイスしたとのこと。

この言葉の真意は「USDSはベロッティ氏の優れたマネージメントスキルを見込んで雇い入れたのだから、エンジニアとして多少劣っているからといって気後れしてはならない」という意味です。

ベロッティ氏によると、ソフトウェアエンジニアの中には自分の働きぶりをアピールしたいがために、プロダクトマネージャーやデザイナー、編集者、営業担当者といった仕事を買って出てしまう人がいるとのこと。しかし、ベロッティ氏は組織にはさまざまな専門家がいるのだから、自分の専門分野に集中したほうがいいとアドバイスしています。

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