交渉で成果を勝ち取るために大切な押さえるべき7つのポイントとは?
By SalFalko
Yコンビネータ出身のベンチャー企業Tutorspreeの創設者で元CEOのアーロン・ハリス氏は、スタートアップ企業の経営者にとって投資家に出資を求める交渉は最も大切なものであるにもかかわらず交渉において基本的だけれど重要なことを理解していないために、大きな成果を取りこぼしているとブログで見解を述べています。初めての大きな交渉に臨むときに、そして大きな成果を勝ち取るために必要な「交渉における心構え」は以下の7つです。
How to create good outcomes when negotiating - Aaron's Blog
http://www.aaronkharris.com/guidelines-when-negotiating
◆1:何が望みかをはっきりさせる
By martinak15
驚くべきことに、自分が「何を最も欲しているのか」「交渉によって何を得ようとしているのか」について明確に理解しないままに交渉に入ってしまう人が余りにも多いとハリス氏は述べています。何が欲しいのかを理解していなければ、交渉を打ち切るべきか、それとも粘り強く継続させるべきかを判断することは不可能です。
◆2:専門用語を完璧に理解する
By ihtatho
交渉で用いる用語を理解するということは基本的かつ根本的に重要なことですが、とても軽視されがちとのこと。金融用語・法律用語・労使用語などの専門用語の意味を完全に理解するだけでなく、どのような場面で用いるのかまで徹底的に理解することが交渉では極めて重要であるとハリス氏は語っています。
◆3:曖昧さを排除する
By thinkpanama
交渉において曖昧であること・不明瞭なことは一切排除するべきだとハリス氏は話しています。微に入り細にわたるまで事細かに取り決めることは、投資家や知人と「和やかな交渉」をするのに不向きかもしれませんが、交渉に「あうんの呼吸」を求めるのは避けるべきとのこと。
◆4:すべてを記録する
By NapInterrupted
何かを合意した場合には、すべて「記録」として形に残るようにすることが大切だとハリス氏は述べています。形式張った契約書だけが記録というわけではなく、例えば、「昨日は面談の機会をいただきありがとうございます。また、○○様に△△円を出資いただくことで合意できたことを喜ばしく思っています」などのように、要点をメールで確認しておくことも有効とのこと。ただし、沈黙は同意を意味しないので、相手から確約の返事を得られるのがベストです。
◆5:友人を過信しない
By nataliej
交渉相手が友人であるというただそれだけで「すべてを与えてもらえる」ということはありません。反対に、交渉相手が友人だからといって「何でもしてあげるべき」でないことも同様です。公私混同せずに、ビジネスライクに割り切ることも交渉では大切だとハリス氏は述べています。
◆6:損して得を取る
By SalFalko
「ケチな人ほど交渉が上手」というのは誤解です。本当に優れた交渉術を持つ人は、たいした問題でない部分については極めて寛容ですが、重要なポイントでは一転してなかなか譲らないものであるとのこと。ハリス氏は、交渉には要所がありすべての点で抜け目ないことは求められていないと考えています。ハリス氏によると、むしろ交渉は、その後も続いていく関係のスタート地点になることが多いので、パートナーとの良好な関係を築くことに留意すべきとのこと。
◆7:約束の重みを知る
By Universidad de Deusto
交渉において最も大切だとハリス氏が考えていることは「約束は何よりも優先すべきである」ということ。一度、何かに合意をした場合、それを反故にすることは絶対避けるべきです。書面での契約、口約束、握手などどんな形であっても互いに合意に至った事項を覆すことは決して許されるべきではないとハリス氏は考えています。交渉における不義理は、これまで積み上げてきた評判や信用を一気に失う最も簡単な方法とのこと。
これらはスタートアップ企業の経営者が投資家から資金を調達する交渉を念頭に置いて挙げられた大切なポイントですが、あらゆる交渉において通用する心構えと言えそうです。
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