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笑顔で幸福そうなのに心には自殺念慮を抱いている「笑顔のうつ病」は自覚症状を抱きにくい

by bruce mars

周囲の人に笑顔で接することができるのに内心はうつの症状で苦しんでいるという「笑顔のうつ病(smiling depression)」は正式な医学用語ではありませんが、近年多くの報告が上がっている症状で、Google検索でも検索件数が急上昇しています。ケンブリッジ大学で不安やうつについて研究するOlivia Remes氏は、「人は自分が笑顔のうつ病であることに気づいておらず、問題が明るみになりにくい」という点を指摘し、人は笑顔のうつ病にどのように対処すべきなのかを述べています。

'Smiling depression': it's possible to be depressed while appearing happy – here's why that's particularly dangerous
https://theconversation.com/smiling-depression-its-possible-to-be-depressed-while-appearing-happy-heres-why-thats-particularly-dangerous-110928

Remes氏によると、専門的にいうと「笑顔のうつ病」に最も近い症状は「非定型うつ病」とのこと。この症状を持つ人は、自分の参加する活動から喜びを得られず気分の落ち込みを経験しますが、笑顔によって自分の状況を隠そうとします。悲しみ、パニック発作、自尊心の低さ、不眠症を抱え、中には自殺念慮に苦しむ人もいます。

笑顔のうつ病を抱える人には仕事や家族、パートナーが存在し、一見するとうつ病になる理由がないように見えます。このような人は誰かと会うときに笑顔を浮かべ、楽しい会話を行うこともできますが、内面では絶望し「この人生を終わらせよう」と考えていることも。うつ病の人は自殺をしたくても行動に移すほどのエネルギーを持たないことがありますが、笑顔のうつ病の人は日常生活を通常通りに行える「強さ」を持つので、自殺を実現しやすいといいます。

by Noelle Otto

笑顔のうつ病をは物事に対して「失敗する」と考えがちな人、ネガティブな経験を考え過ぎたり反すうしたりする人、あるいは恥をかいた経験を引きずりがちな人などが抱えやすい傾向にあるそうです。

うつ病の患者は通常、朝に気分が沈み、睡眠時間が短くなるものですが、笑顔のうつ病の場合は「夜に気分が沈み、睡眠時間が長くなる」という症状を呈します。そして暴食、手足の重さ、批判や拒絶に対して必要以上に傷つく、といった症状があり、人から褒められるなどすると一時的に気分が上昇しますが、すぐにゆううつな状態に戻るとのこと。


笑顔のうつ病を引き起こす原因ははっきりしていないものの、仕事の問題や誰かとの関係を終えること、人生に目的や意味を見いだせないことなどがその原因になりえます。現代では10人に1人がうつ病であるといわれており、15~40%の人が笑顔のうつ病に近い症状を抱えています。このようなうつの症状は人生の早い時期で始まり長く続く、とRemes氏は説明しました。

しかし、笑顔のうつ病は助けが必要であるにも関わらず、本人に自覚がないことも。日常生活がそれまで通りに送れるため「問題」だと捉えられづらいのです。気分が落ち込むことに対して罪悪感を持ったり、「悲しい出来事はない」と合理化してしまうために、周囲に助けを求められないことも多々あります。

by Moose Photos

症状の改善は、「笑顔のうつ病」という症状が存在すると知ることから始まります。そして、症状を深刻にとらえ、問題を合理化しないこと。人によっては上記の認識や行動だけでも、人に助けを求めるようになることで、うつの足かせから自由になり、事態を好転させることが可能です。

そして、瞑想や運動も症状の改善に役立ちます。ラトガース大学の研究では、8週間にわたって瞑想や運動を週2回行うことで、うつのレベルを約40%も減少させることが示されました。そのほか、自分の思考や行動パターンを学ぶ認知行動療法も症状改善のために取り得る選択肢です。

そして、オーストリアの神経学者であるViktor Frankl氏は、「人生の目的を持つこと」がいい人生を送るための根幹であると説明。人は課題や責任が全くない「非緊張状態」ではなく、何かに打ち込むべきであるとFrankl氏は述べています。注意を自分自身から別の何かに向け、有益なゴールに向けて進むと、1日あたりの進化は小さくとも、人に与えるポジティブな影響は大きいとのことです。また、動物・家族の世話やボランティアを通して、自分を必要とする誰かの世話をすることでも、「自分の人生は重要だ」と感じ始めることができるといいます。

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in メモ, Posted by logq_fa

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