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NASAが火星探査機「Opportunity」の任務終了を発表、当初予定の60倍の超長期任務がついに完了へ


2019年2月13日、NASAが火星探査機「Opportunity(オポチュニティ)」の任務完了を発表しました。当初は90日間の火星探査ミッションが与えられていたOpportunityでしたが、その60倍という超長期ミッションを実現。惑星間探査で史上最も成功したミッションが、ついに終了の時を迎えました。

NASA's Opportunity Rover Mission on Mars Comes to End – NASA’s Mars Exploration Program
https://mars.nasa.gov/news/8413/nasas-opportunity-rover-mission-on-mars-comes-to-end/


2004年1月24日にアメリカ・フロリダ州のケープカナベラル空軍基地から打ち上げられたOpportunityは、その7カ月後に火星のMeridiani Planumエリアに降り立ちました。


90日間で1100ヤード(約1000メートル)を走破して火星の表面を探査することが予定されていたOpportunityでしたが、NASAの科学者たちの予想をはるかに上回る持久力・耐久性を発揮。度重なる困難な場面もクリアして、満身創痍のまま任務を続行し続けてきました。

なぜ90日で止まるはずの火星無人探査機は10年間動き続けているのか? - GIGAZINE


Opportunityは搭載する360度カメラで21万7000枚以上の写真を撮影して地球に届け、52個の岩石の表面を詳細に分析することにも成功し、水中で生成される鉱物であるヘマタイトや古代の火星に水が存在したことを示す兆候を発見するなど、輝かしい功績を上げ続けてきました。

Opportunityによる自撮り


火星到着から14年以上たった2018年6月に火星表面で発生した砂嵐によって太陽光発電が不能になり、数千回にも及ぶ回復コマンドが送信されましたが、ついに通信が途絶えました。そして2019年2月12日に最後の復活コマンドが送信されましたが成功せず、NASAはついにOpportunityのミッション終了を決断しました。


15年にわたって火星探査を続けたOpportunityは、最終的に28マイル(約45キロメートル)以上を走破することになりました。NASAのサイエンス担当副社長のトーマス・ツルブヘン氏は「10年以上にわたってOpportunityは火星探査の象徴であり、火星がかつて水で覆われていた可能性を教えてくれました。Opportunityに続いて探査機CuriosityやInSight、さらには2020年に到着する新探査機などがミッションを引き継ぐことは、Opportunity喪失の悲しみを和らげてくれるでしょう」と述べ、火星探査の道を大きく広げたOpportunityの功績を称えています。

偉大なるOpportunityの火星探査の記録は以下のムービーで確認できます。

Opportunity: NASA Rover Completes Mars Mission - YouTube

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