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中国の無人探査機「嫦娥4号」が世界で初めて月の裏側に着陸


中国の国営通信社である新華社通信が、世界で初めて月の裏側に中国の探査機が着陸したと報じました。

China's Chang'e-4 probe soft-lands on moon's far side - Xinhua | English.news.cn
http://www.xinhuanet.com/english/2019-01/03/c_137716841.htm

China achieves historic first landing on far side of the moon
https://america.cgtn.com/2019/01/02/china-achieves-first-soft-landing-on-far-side-of-the-moon

In a world first, China lands a spacecraft gently on the Moon’s far side - The Verge
https://www.theverge.com/2019/1/2/18165807/china-change-4-mission-lunar-lander-rover-moon-farside

報道によると、2018年12月上旬に中国から打ち上げられた無人探査機の「嫦娥4号(Chang'e 4)」が、地球からは裏側となる月面のクレーターに着陸したそうです。嫦娥4号が着陸した「月の裏側」は「地球からは直接観測できない場所」であり、地下構造などで未知の部分も多い場所となっています。嫦娥4号は月の裏側にある南極付近に着陸しており、今回の着陸は中国にとって重要な技術的功績となる、と海外メディアのThe Vergeは報じています。

月面への軟着陸に成功したのは中国が3番目であり、月の裏側に着陸したのは中国が世界で初。月の裏側は観測はおろか通信も難しい地点であるため、これまで着陸に成功した例はありませんでした。月の裏側に着陸するため、嫦娥4号はラグランジュ点に中継衛星の鵲橋を配置しており、この探査機は2018年の5月20日に打ち上げられました。

嫦娥4号が月の裏側に着陸したことは、2019年1月3日の14時頃に中国の国営通信社である新華社が公式Twitter上で報じています。

What does the far side of the moon look like?
China's Chang'e-4 probe gives you the answer.
It landed on the never-visible side of the moon Jan. 3 https://t.co/KVCEhLuHKT pic.twitter.com/BiKjh7Fv22

— China Xinhua News (@XHNews)


嫦娥4号は月の裏側にある南極付近に着陸しているため、南極エイトケン盆地の素晴らしい風景を撮影できる模様。この南極エイトケン盆地は月の裏側にあるためこれまで科学者たちが詳細に観測できていなかった地点です。直径約2500km、深さ約13kmにもおよぶ規模のクレーターで、月では最大、太陽系内でも最大級の大きさのクレーターであると考えられています。科学者たちは、南極エイトケン盆地は巨大な岩が何十億年も前に月に衝突した際にできたクレーターであると推測しています。嫦娥4号が月の裏側に着陸できたことで、このクレーターがいつ形成されたものかをより正確に推定できるようになると考えられており、それにより当時の太陽系の環境がどのようなものであったかを知る多くの手がかりが得られることになる見込みです。

嫦娥4号は間もなくローバーを展開して南極エイトケン盆地の調査に乗り出すものとみられています。

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in メモ, Posted by logu_ii

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