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Appleは自動運転車開発計画「Titan」にiPhoneでの認証と支払いを組み込むかもしれない

by Jonas Svidras

Appleは自動運転車開発プロジェクトである「Projest Titan」を進めており、すでに数十台以上の自動運転車でテスト走行を行っているとされています。そんなProjest Titanの自動運転車は、「iPhoneでロックを解除して支払いも行う」ようになる可能性があるとAppleInsiderが報じました。

'Project Titan' self-driving car could be summoned and paid for on an iPhone
https://appleinsider.com/articles/19/02/07/project-titan-self-driving-car-could-be-summoned-and-paid-for-on-an-iphone

近年では車のロックを解除する際に鍵穴へ鍵を差し込むのではなく、遠隔操作で簡単に解錠するスマートエントリー(スマートキー)が広く使われています。スマートキーは非常に便利である一方で、キーから発せられる微弱な電波を傍受して、車を盗み出す手口も登場するなど脆弱性も指摘されています。

スマートキーをハックして遠隔チームプレイで手際よく高級車を盗み出す驚愕の手口が明らかに - GIGAZINE


このような手口を許してしまっているのは、自動車がスマートキーの電波だけを頼りにロック解除を行っており、誰がスマートキーを使っているかわからないためです。そんな中、Appleは2019年2月7日に申請した特許の中で、自動車のセキュリティを向上させる可能性のある認証システムを提案しました。

Appleは超広帯域の通信が可能なハードウェアデバイスを用いて、複数の電波をデバイスと自動車間で送受信することで、自動車のロックを解除する手法を提案。通信によってデバイスの位置を特定し、車から近い範囲に解除デバイスがある場合に、デバイスから最も近いドアだけのロックを解除するといった操作が可能だとのこと。

さらに、Appleはデバイスを使っているのがキーの所有者であることを確認するため、iPhoneなどに使われているような生体認証を使うとしています。これを応用することにより、「この人物が車に乗ることは許可するが、運転することは許可しない」などのオプションも付けられるそうです。

by JESHOOTS.com

AppleInsiderが「興味深い点」として指摘しているのが、デバイスの生体認証は料金の支払いにも応用できるという主張が、特許の中に含まれている点です。これはレンタカー会社がユーザーの認証にiPhoneを使用することが可能なだけでなく、料金の支払いにまでiPhoneを使える可能性を示しています。

iPhoneによる個人認証と支払いシステムをうまく活用することにより、レンタカーを借りる時にわざわざカウンターに寄る必要がなくなり、従来よりもスムーズな取引が可能になるかもしれません。また、Appleは特許出願の中で「車両が自律的に目的地へ向かう」システムについても言及しており、開発が進むProjest Titanの自動運転車に、同様の機能が搭載される可能性があるとAppleInsiderは主張しています。

もっとも、Appleは常に数多くの特許を出願しており、特許内容はAppleが興味を持っている分野を示しているという傾向はあるものの、特許が出願された内容がそのまま製品やサービスになるとは限りません。それでも、Projest TitanにiPhone認証および支払いシステムが搭載される可能性がないわけではないと、AppleInsiderは述べています。

by bruce mars

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in モバイル,   乗り物, Posted by log1h_ik

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