映画「ちえりとチェリー」のメイキング写真解禁、気が遠くなるほど繊細なコマ撮り制作の現場が垣間見える
日本初の長編オリジナルパペットアニメーション映画となる「ちえりとチェリー」は、2016年からスローシネマ方式で公開されていましたが、2019年2月15日からついに全国公開されることが決定。全国公開に先駆けて、そのメイキング写真が解禁されました。
映画『ちえりとチェリー』公式サイト
http://www.chieriandcherry.com/
「ちえりとチェリー」は、大好きな父親を亡くし喪失感を抱えた少女ちえりが、いのちの輝きと向き合い、新たな未来に向けて一歩を踏み出そうとする姿を描いた冒険ファンタジー。「劇場版 チェブラーシカ」を手がけた中村誠が監督を務めます。
劇中で使われるパペットの頭の部分はこんな感じ。言葉や表情に合わせて口を動かす必要があるため、鼻と口の部分は交換できるように取り外し可能のパーツとなっています。
撮影に用いる巨大なジオラマ。背景の壁は青空の微妙な色あいを再現。
室内のシーンは、パペットを部屋のセットに配置して撮影されています。
パペットだけではなく、家具や窓、庭に植えられた木などの小道具もとても丁寧に作られていて、実物よりもずっと小さいスケールにも関わらず、それを全く感じさせないほどリアルな画となっています。
パペットアニメーションはコマ撮りの要領で、1コマごとに少しずつパペットを動かしながら撮影が行われました。1秒間の映像につき24コマの撮影を行う必要があるため、どう頑張っても一日8秒ほどしか撮影できなかったとのこと。
手足の動きだけではなく、髪の毛の動きから服のしわに至るまで、全てにおいて1コマごとに変化を与える必要があります。制作には気が遠くなるほど細やかな作業が要求されるため、「ちえりとチェリー」の企画がスタートしてから完成するまでなんと5年の歳月がかかったそうです。
パペットがどのようにして作られたのか、どれだけ繊細な作業が行われていたのかは以下のムービーからも確認できます。
映画「ちえりとチェリー」第1弾メイキング映像 - YouTube
「ちえりとチェリー」は2019年2月15日から2週間限定で、全国のイオンシネマで公開されます。また、中村監督による短編アニメーション「チェブラーシカ 動物園へ行く」が同時上映されるとのことです。
映画「ちえりとチェリー」予告編 - YouTube
◆作品情報
キャスト(声の出演):高森奈津美、星野源、尾野真千子、栗田貫一、田中敦子、伊達みきお(サンドウィッチマン)、富澤たけし(サンドウィッチマン)ほか
原作・監督:中村誠
脚本:島田満、中村誠
キャラクターデザイン:レオニード・シュワルツマン、伊部由起子
音楽:大谷幸
主題歌:Salyu「青空」(TOY’S FACTORY)
製作:「ちえりとチェリー」製作委員会(フロンティアワークス、東映アニメーション、ギャガ)
配給:フロンティアワークス
配給協力:イオンエンターテイメント
©「ちえりとチェリー」製作委員会
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