メモ

世界の政治家・公務員がどのくらい汚職しているかを可視化するとこんな感じ

by Alexas_Fotos

公務員と政治家がどの程度汚職をしていると認識されるているかを国家別にランキングにした腐敗認識指数(CPI)の2018年度版が発表されました。日本の汚職が世界的に見て多いのか少ないのかが示されると共に、世界各国のCPI増加/減少傾向なども明らかになっています。

CORRUPTION PERCEPTIONS INDEX 2018
(PDFファイル)https://www.transparency.org/files/content/pages/2018_CPI_ExecutiveSummary.pdf

Corruption Perceptions Index 2018 shows anti-corruption efforts stalled in most countries - Transparency International
https://www.transparency.org/news/pressrelease/corruption_perceptions_index_2018

Anti-corruption shortfalls fuelling ‘global democracy crisis’: report – POLITICO
https://www.politico.eu/article/corruption-europe-shortfalls-fuelling-global-democracy-crisis/

CPIは世界180カ国を対象に、10の機関が調査した13種類のアンケート調査の報告を統計処理して作成されています。点数が0に近いほど汚職が多く、100に近いほど汚職が少ないことを意味する評価で、2018年に50点以上を記録した国は3分の2以上。平均点は43点となりました。

まずは汚職が少ない国上位6位と下位6位を示したグラフから。汚職が少ないのはデンマーク、ニュージーランド、フィンランド、シンガポール、スウェーデン、スイスで、アジアはシンガポールのみランクイン。反対に汚職が多い国はソマリア、シリア、南スーダン、イエメン、北朝鮮となっています。


ランキング詳細は以下の通り。ランキングには点数・国家名・順位が示されており、黄色から赤に近くなるほど汚職の認識が多くなっていきます。日本はアイルランドと同じ18位で、平均点である43点よりもかなり得点が高い73点。汚職は少ない方に入ります。


さらに78位から180位はこんな感じ。


地域別の平均点を世界地図の上に表示したものが以下。西ヨーロッパ&EUの平均点が66点と高く、東ヨーロッパ&中央アジアや、サブサハラアフリカの平均点が低め。アメリカとアジア太平洋は平均点ぐらいとなっていました。


アジア太平洋地域を詳しく示したランキングが以下。日本はニュージーランド、シンガポール、オーストラリア、香港に続く形で、ブータンの上に位置します。


過去7年間で汚職の認識が減った国にはアルゼンチン、コートジボワール、ガイアナで、反対に増えた国はハンガリー、メキシコ、マルタなど。ハンガリーのCPI減少幅は大きく、東欧革命があった1989年以降で最も低い点数となったとのこと。


以下はピンク色の枠内に示されている国はCPIが大きく減少した国、緑色の枠内に示されているのがCPIが増加した国で、グレーのドットが各国のCPIの減少・増加度合いを示しています。デンマーク、スウェーデン、フィンランドなどはランキング上位国ではあるものの、過去と比較してCPIが減少傾向にあるのは興味深いところ。


汚職の少なさは民主主義にとって非常に重要であり、CPIが50以下の国は「完全な民主主義ではない」とされています。以下のグラフは左から「完全な民主主義」「欠陥のある民主主義」「組み合わせ体制」「独裁体制」が、それぞれの平均CPIと共に示されています。例えば日本の場合はCPIが73なので、「完全な民主主義」に近いとみられるわけです。


汚職は民主主義の基盤が弱くなっている場所でまん延する傾向にあり、民主主義ではない政治家や大衆主義の政治家が汚職を利用することも少なくありません。CPIを公開するトランスペアレンシー・インターナショナルのPatricia Moreira氏は「独裁主義あるいは大衆主義のリーダーによって世界中の多くの民主主義機関が脅威にされされており、私たちはチェック・アンド・バランスを強化し市民を守っていく必要があります」と述べています。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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