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主要国イメージ調査、中国人の71%が「日本は世界に悪影響」と考え日本人の52%が「中国は世界に悪影響」と考えている


世界27カ国の約3万人の人々に電話などで行ったアンケート調査「BBC World Service Country Rating Poll」は、主要国16カ国とEUについて、国際社会への影響がそれぞれ「ポジティブ」なものか「ネガティブ」なものかを評価してもらうというもの。調査結果からはそれぞれの国の人々が自国やほかの国に対し抱いているイメージが浮き彫りになっています。

詳細は以下から。Positive Views of Brazil on the Rise in 2011 BBC Country Rating Poll - World Public Opinion

この調査「BBC World Service Country Rating Poll」は2005年から毎年実施されているもので、今回の結果は2010年12月2日から2011年2月4日にかけて27カ国2万8619人の人々にアンケートを実施した結果です。

カナダ・アメリカ・メキシコ・ペルー・チリ・ブラジル・イギリス・ポルトガル・スペイン・フランス・イタリア・ドイツ・トルコ・ガーナ・ナイジェリア・エジプト・ケニア・南アフリカ共和国・ロシア・パキスタン・インド・中国・韓国・日本・インドネシア・フィリピン・オーストラリアの27カ国が調査実施国。


評価対象となったのはドイツ・イギリス・カナダ・日本・フランス・ブラジル・アメリカ・中国・南アフリカ・インド・韓国・ロシア・イスラエル・パキスタン・北朝鮮・イランの16カ国とEU(欧州連合)です。

評価対象となった16カ国+EUに対する評価のうち、2010年も調査が実施された25カ国による評価の平均(自国による評価を除いたもの)のグラフ。青が「主にポジティブな影響力を持っている」黄色が「主にネガティブな影響力を持っている」という評価で、空白部分は「時と場合による」「ニュートラル」「わからない・無回答」という回答。右端の数字は2010年と比べ「ポジティブ」「ネガティブ」がそれぞれ何ポイント増えたかをあらわしていて、例えば日本は「主にポジティブ」という評価が57%で前年比4%増、「主にネガティブ」が20%で前年比1%減となっています。


25カ国による評価の平均では、ドイツに対する「ポジティブ」評価が最も多く、世界中で満遍なく好感を持たれている国と言ってよさそうです。以下イギリス・カナダ・EUと続き、日本は5番目になっています。

ブラジルは2010年と比べ「ポジティブ」が9%増、「ネガティブ」が3%減と大幅に変化していて、ブラジルに対する好感は世界中で高まっている模様。また、2010年にワールドカップが開催された南アフリカ共和国の評価も、「ポジティブ」が7%増と躍進を見せています。評価対象となったほとんどの国に対し「ポジティブ」評価が増え「ネガティブ」評価が減少しているのですが、ワースト3のイラン・北朝鮮・パキスタンに対する評価は2010年と比べ世界的に低くなっているようです。

アメリカに対する各国の評価(クリックで拡大)。


アメリカ人の64%が自国の世界に対する影響をポジティブにとらえている一方、隣国のカナダではアメリカへの評価はそう高くなく、2010年と比べると「ネガティブ」が9%増えているそうです。全体的に見ると世界のアメリカに対する評価は上がっていて、特に韓国では「ポジティブ」が17%増・「ネガティブ」が38%減と、親米ムードが高まっているようです。また、イスラム諸国のアメリカに対する評価も好転する傾向にあり、インドネシアでは「ポジティブ」が22%増え調査開始以来初めて過半数となっているほか、トルコやパキスタンでも「ネガティブ」評価が減少傾向にあります。しかしエジプトでは2010年と比べ「ポジティブ」が19%減・「ネガティブ」が21%増とアメリカへの評価が大幅にネガティブに傾いているほか、イギリスやスペインなど西欧諸国でもアメリカへの評価はやや下がっているとのこと。

中国に対する各国の評価。


中国人の77%が自国をポジティブ視していて、世界の中国に対する評価も上昇傾向にあります。ロシアやオーストラリア・インドネシア・パキスタン・アメリカなどで中国への評価が好転している一方、カナダやイギリス・インド・日本などでは評価は下がっているようです。日本では中国に対する「ネガティブ」評価は52%(前年比14%増)と世界的に見て多くはないのですが、「ポジティブ」評価は12%(6%減)と、調査実施国の中でも最も少なくなっています。

日本に対する各国の評価。


日本人の39%が自国をポジティブ視しています。国際社会に対する日本の影響は総じてポジティブに受け止められているようですが、メキシコと中国では「ネガティブ」評価が優勢となっています。メキシコでは2010年と比べ「ポジティブ」が7%減・「ネガティブ」が9%増で評価が逆転しているほか、中国では「ポジティブ」11%減・「ネガティブ」24%増と、もともとネガティブに傾いていた日本に対する評価がさらに下がっているようです。そのほかの国では日本に対する評価はおおむね上昇傾向にあり、特にイタリア・フランス・スペイン・ドイツ・ロシア・トルコなどで評価が上がっています。アメリカ・イギリス・ケニアなどでは「ポジティブ」評価が過半数を占めるものの、前年比では評価が下がっているそうです。

韓国に対する各国の評価。


韓国人の84%が自国をポジティブに評価していて、世界の韓国に対する評価も上昇傾向にあります。特にトルコ・オーストラリア・カナダ・アメリカ・インドネシアなどで韓国に対する評価が好転している一方、中国では「ポジティブ」が前年比21%減・「ネガティブ」が30%増と、評価が大幅に下がりネガティブに傾いているようです。日本の韓国に対する評価は「ポジティブ」が33%・「ネガティブ」が11%とポジティブに傾いているのですが、韓国人の68%が日本をポジティブ視していることを考えると、これはやや厳しい評価と言えるかもしれません。

北朝鮮に対する各国の評価。


北朝鮮では調査は実施されていないので、北朝鮮の人々の自国に対する評価はわかりません。世界の北朝鮮へ対する評価は下がる傾向にあるのですが、ガーナやトルコ・イタリアでは評価が上がっていて、「ポジティブ」が前年比12%増・「ネガティブ」が11%減したガーナでは調査実施国のなかで唯一北朝鮮に対するポジティブな評価が優勢となっています。2010年に北朝鮮と軍事的緊張状態にあった韓国では、「ネガティブ」が5%増え調査実施国の中でも最も多い95%となった一方、「ポジティブ」評価3%には変化はなかったそうです。日本の北朝鮮に対する評価は「ポジティブ」が1%、「ネガティブ」が91%となっています。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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