AnkerのACアダプターをバラバラに分解、玉石混交のACアダプターでも「良品」はこうなっている
電子機器を充電するACアダプターは外観からその品質を推し量ることは難しく、良品と粗悪品とを区別するには分解して中身を確認せざるをえないものです。コンパクトサイズでも18Wの急速充電が可能なACアダプター「PowerPort PD 1」を分解すると、高品質な製品を控えめな価格で提供することで人気を集めるAnkerらしさが確認できたとの報告が挙がっています。
Anker PowerPort PD 1 USB-C Wall Charger Teardown | ChargerLAB
http://www.chargerlab.com/archives/1565.html
白いボディに青いLEDインジケータというシンプルなデザインの「PowerPort PD 1」を分解したのはChargerLab上で多数の製品分解報告を行っているBen氏。
分解前にテスターで計測すると9.00V×2.0Aの18Wと「USB PD2.0」規格で正しく充電できるのが確認できたとのこと。
前面のパネルを取り外すと、この手の製品で良く使われる超音波溶接ではなく爪でパネルが固定される仕組み。
LEDインジケータの透明なプラスチックカバー
背面のコネクタも外して側面のカバーを取り外すと、内部が露わに。
400V15μFと50V10μFのACON製の電解コンデンサを搭載。
内部の大部分を占めるトランスを囲うようにType-CのUSBポートやLEDインジケータ用のドーターボードが取り付けられています。
青色のYコンデンサはホットボンドでがっちり固定されています。
スパイクから電源を保護するスローブローヒューズ
Type-Cのドーターボード
コントローラーはCypressの「CYPD3175」。CYPD3175自体はUSB PD3.0の認証取得済みですが、PowerPort PD 1はあくまでUSB PD2.0認証という扱いです。
コントローラーのそばには「B09 P03 EKE1334」と刻印されたMOSFET。
LEDインジケーターのドーターボード。LEDには光が漏れるのを防ぐためフォームボードが付いているとのこと。
PCBの裏側
入力側の整流ブリッジ
Power Integrationsの電源IC「INN3265C」
高度なPIコントローラーを使用して部品点数を減らしたことで、18Wの出力でスマートフォンを急速充電可能にもかかわらずコンパクトなデザインを実現しており、「PowerPort PD 1はとてもよくできている」とBen氏は高く評価しています。
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