Appleが「ゆがんだiPad Pro」について公式見解を発表、これまで以上に平坦性には厳しい基準が採用されている
「新品のiPad Proを箱から取り出すと歪んでいた」という報告が相次ぎ、返品を求めるユーザーが出るなど一部で混乱が生じていたことに対応するため、Appleは公式ページでiPad Proの新設計に関する説明を行いました。それによると、新型iPad Proの歪みは「デザインゆえの目の錯覚」の可能性もあるそうです。
iPad Pro unibody enclosure design - Apple Support
https://support.apple.com/en-us/HT209403
第3世代iPad Proの歪み・曲がり問題は、MacRumorsの掲示板で多数の報告が挙がり、事実を確認したVergeに対してAppleが「(想定内の)仕様」と回答したことから騒動に発展しました。
平坦な机の上に置くとカタカタ揺れるレベルの歪みのあるiPad Proを交換してもらうユーザーもいましたが、中には「交換してもらったiPad Proの方が歪みがひどかった」という運の悪いユーザーも現れました。
Appleによると第3世代iPad Proは5.9mmというこれまでにない薄さを実現するために強く軽いアルミニウムボディエンクロージャを採用しているとのこと。そして、ギガビットクラスのLTE回線を利用するために側面に小さな溝を掘ってアンテナを配置しており、プラスチック製のアンテナを高温のアルミニウムボディに注入し接着後に冷却することで継ぎ目なく結合する「co-molding」(同時成形)という特別な製造方法が採用されています。
新しい製造方法を取り入れることで極薄デザインを実現したiPad Proですが、Appleによると前世代よりも平坦さについては厳しい仕様が定められているとのこと。具体的には一辺あたり0.4mm以下という紙4枚分よりも少ない偏差しか許容されていないそうです。それにもかかわらず、iPad Proの歪みを訴えるユーザーが多いことについてAppleは、「まっすぐな縁とアンテナによって分割されたデザインのせいで、通常利用時にはありえない特別な角度から見た場合に限り、微妙な歪みが見えるかもしれない」と述べています。そして、0.4mm以下というわずかな歪みについては、iPad Pro自体の強度はもちろん機能性に影響はなく、筐体の歪み自体、経年的に変化するものだとAppleは説明しています。
わずかな歪みは機能性に問題ないレベルとAppleは述べていますが、同時に「一辺あたり0.4mm以下」という仕様を満たしていないと感じる場合には、Appleから直接購入したiPad Proは14日以内であれば返品可能なので、サポートに問い合わせてほしいとも述べています。
Appleの課した「一辺あたり0.4mm以下」という基準が厳しいかどうかは不明ですが、平らな机に置いてカタカタと揺れたり、以下のムービーのように画面を下に向けて横から光が漏れ出るようなレベルの歪みがないかどうかは、購入してすぐに確認しておいた方がよさそうです。
Would you be able to see the screen if it was flat on Vimeo
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