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アメリカのブラックリストにも乗った中国の半導体生産企業「SMIC」がTSMCに次ぐ世界第2位の半導体企業に

by SMIC

中国最大の受託チップファウンドリであるSMIC(Semiconductor Manufacturing International Corp.)が、TSMCに次ぐ世界第2位の半導体ファウンドリに成長したことが明らかになりました。

中芯国际-中芯国际发布2024Q1财报,营收同比增长19.7%
https://www.smics.com/site/news_read/3644


Blacklisted China chipmaker SMIC becomes the world's second-largest pure-play foundry by revenue — outsells GlobalFoundries and others | Tom's Hardware
https://www.tomshardware.com/tech-industry/blacklisted-china-chipmaker-smic-becomes-the-worlds-second-largest-pure-play-foundry-by-revenue-outsells-globalfoundries-and-others

2019年頃からアメリカ主導の経済制裁を受けている中国は、半導体製造技術において諸外国に後れを取っています。特に高精度の半導体を作るための機器輸入がストップしているため、多くの半導体が旧世代の性能にとどまっているのが現状ですが、その旧世代の半導体を大量生産することで利益を上げたり、あるいは独自のルートで高精度の半導体を作ることを模索していることが伝えられています。

中国の半導体メーカー・SMICがアメリカの規制を乗り越えてファーウェイのHiSiliconが設計した5nmプロセスのチップを製造することが明らかに - GIGAZINE


旧世代の半導体生産が功を奏したのか、中国最大手のSMICが多額の利益を上げ、世界第2位の半導体ファウンドリに躍り出ました。

SMICの決算報告によると、2024年第1四半期(1~3月)の同社の収益は17億5020万ドル(約2730億円)で前四半期比4.3%増加し、売上総利益は2億3970万ドル(約370億円)に達したとのこと。

by SMIC

テクノロジー系メデイアのTom's Hardwareによると、同四半期の収益が世界で最も高かったのはTSMCで、その額は188億7000万ドル(約2兆9400億円)に上るとのこと。単に収益だけを見ると世界第2位と第3位にはIntelとSamsungの自社ファウンドリがつけるそうですが、他社ブランドの半導体を製造する「ピュアプレイ・ファウンドリ」としては、SMICは台湾のTSMCに次ぐ世界第2位の収益を上げたことになるそうです。

SMICの収益が増加したのは、旧世代半導体である7nmクラス半導体の受注と生産が増加したためだとされています。SMICによると、第1四半期の半導体出荷枚数は概算179万枚で、第2四半期は引き抜き需要の継続により前年同期比5%から7%の収益増を見込んでいるとのことです。

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in Posted by log1p_kr

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