息を吹きかけてより大きなシャボン玉を作るには？

子どもの頃に友だちとのシャボン玉遊びで「どちらが大きなシャボン玉を作れるか」を争って、何度やっても相手に勝てなかったという経験をした人は多くいるはずです。実際にどのようにすれば、大きなシャボン玉を作ることができるのか、ニューヨーク大学クーラント数理科学研究所の助教を務めるライフ・リストロフ氏らの研究チームによって示されました。

Phys. Rev. Lett. 121, 094501 (2018) - Equilibrium Shapes and Their Stability for Liquid Films in Fast Flows
https://journals.aps.org/prl/abstract/10.1103/PhysRevLett.121.094501

Scientists reveal the formula to blowing the perfect bubble every time | Daily Mail Online
http://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-6109403/Scientists-reveal-formula-blowing-perfect-bubble-time.html

研究チームはシャボン玉液に漬けた直径1cmから3cmまでのリングを用意して、秒速10cmまでの7段階の風を吹き付けたときに、各リングがどの風を受けた時に最も大きなシャボン玉を作れるかを検証しました。

実験の結果、各リングともに秒速6.9cmの安定した風を送りこみ続けることで、より大きなシャボン玉を生成できることが判明。秒速6.9cmより強い風を送りこんだ場合には、シャボン玉となる前に破裂してしまうことが明らかになりました。

また、研究チームによると、「秒速6.9cmの風を使う場合、輪の直径が4cmまででなければ大きなシャボン玉は作れない」とのこと。直径が4cmより大きくなると、シャボン玉が小さくなったり、膨らんでいる途中ですぐに破裂してしまったりすることが判明しました。

リストロフ氏は「これが、多くの子どもたちが実践しているシャボン玉を作るテクニックです」と語り、「この研究成果を応用することで、泡を出すタイプのスプレーなどの品質向上や生産性向上にも役立てることができる」と説明しています。

リストロフ氏らの研究チームは実験時の様子を撮影したムービーも公開しており、どんな感じでシャボン玉が作れるのか確認することができます。

The Science Behind Bubbles - YouTube