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「Googleは違法にユーザーの行動を追跡していた」としてGoogleが提訴される

by rawpixel

「iPhoneやAndroid端末の『位置情報』をオフにしていても、一部のGoogleアプリはユーザーの位置情報を追跡していた」という問題で、Googleが提訴されました。Googleの行動は同州のプライバシー侵害法に違反しているほか、2011年にSNS「バズ」問題でGoogleが同意した同意審決にも違反していると指摘されています。

Man sues over Google’s “Location History” fiasco, case could affect millions | Ars Technica
https://arstechnica.com/tech-policy/2018/08/did-google-violate-users-privacy-when-it-secretly-kept-location-data/


「たとえユーザーが端末の位置情報をオフにしていても、一部のGoogleアプリは位置を追跡し続けデータを保存している」ということをAssociated Press(AP)が報じたのは現地時間で2018年8月13日のこと。ニュースの詳細は以下から読むことができます。

Googleアプリはたとえ位置情報を無効にしても場所データを追跡・収集し続けていると判明 - GIGAZINE


ニュースは大きな話題となり、Googleの行動は「不誠実だ」として批判を受けました。しかし、Googleは位置情報の取得方法を変更するのかと思いきや、ヘルプページの内容をひっそりと変更し、「検索や地図サービスにおけるあなたの行動の一部として、いくつかの位置情報は保存されます」ということを明記するにとどまりました。

Googleが位置情報をオフにしても情報を収集し続けていた問題を受けてヘルプページを変更 - GIGAZINE


そしてついに、この件でGoogleに対して訴訟を起こす人が現れました。

Gov Uscourts Cand 330787 1 0
https://www.documentcloud.org/documents/4777351-Gov-Uscourts-Cand-330787-1-0.html

訴えを起こしたのはカリフォルニア州・サンディエゴ在住の男性。原告の弁護士であるNapoleon Patacsil氏は、Googleがカリフォルニアのプライバシー侵害法に違反しており、また憲法で定められたプライバシーの権利を侵害していることを主張しています。この訴訟は、アメリカにおけるiPhoneやAndroidの利用者数百万人による集団訴訟(クラスアクション)に発展する可能性がありますが、裁判所がクラスアクションであると判断するまでには数カ月、あるいはそれ以上の時間がかかるとみられています。

また、ワシントンD.C.の活動家たちはGoogleが2011年の同意審決に違反していることを指摘しています。


Googleは2010年にSNS機能「バズ」をリリースした時に、初期設定で本名や現在地の位置情報等の個人情報が意図せず公開されてしまうことが「プライバシーを侵害している」と大きな批判を受けました。

Google Buzz(バズ)のコメントで意図せず本名が公開されるケースが続発、Googleから設定に関する勧告も - GIGAZINE


このとき米連邦取引委員会(FTC)はGoogleの行動に対して「利用者を惑わすようなやり方を用い、自社のプライバシー保護方針に違反する行動をとった」と主張していましたが、その後、2011年3月31日に両者は和解を迎えました。活動家たちは、今回のGoogleの行動がこの時の同意審決に違反しているかどうかを調査するよう、FTCに求めています。

現時時間の2018年8月17日に電子プライバシー情報センターの弁護士もFTCに対して「Googleの行動は2011年の同意審決に違反している」という手紙を書いたとのこと。2011年の同意審決で、Googleは「『情報を収集し、使用する目的』および『消費者が情報の収集・使用・開示をコントロールできる範囲』に関連することは不正確に述べない」という内容に同意していました。しかし、APが指摘するまでGoogleはロケーション履歴について「いつでもロケーション履歴はオフにできます。ロケーション履歴をオフにすれば、あなたの位置情報は保存されません」とだけ説明していました。

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in モバイル,   ネットサービス, Posted by darkhorse_log

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