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世界のどの国が最も多くデータ通信を行っているのか?


通信事業者の分析を行っているtefficientは、2017年に世界36カ国で使用されたSIMカードのデータ通信量に関するデータを公開しています。このデータを見ることで「どの国が最も多くデータ通信を使用しているか」「どの国のデータ通信が割高なのか」といったことを確認することができます。

(PDFファイル)Unlimited moves the needle but it's when mobile addresses slow fixed internet that something happens
https://tefficient.com/wp-content/uploads/2018/07/tefficient-industry-analysis-1-2018-mobile-data-usage-and-revenue-FY-2017-per-country-10-July-2018.pdf

Canadian Telecoms Make the Most Money on Mobile Data in the World - Motherboard
https://motherboard.vice.com/en_us/article/7xq934/canadian-telecoms-make-the-most-money-on-mobile-data-in-the-world

以下のグラフの縦軸はSIMカード1枚あたりの1カ月のデータ通信量(GB)、横軸がSIMカード1枚あたりの1カ月の利用料(ユーロ)を示しています。最も収益効率が高いのが右下に位置するカナダであり、データ通信量も1カ月あたり1GBほどで全体的に低い値であることもわかります。カナダよりデータ通信量の低い国は36カ国中ポルトガル、ギリシャ、チェコ、ドイツ、ベルギーの5カ国のみとなっています。


また、世界で最もSIMカード1枚あたりのデータ通信量が大きな国は、1位がフィンランドの1カ月あたり12GB以上、2位が台湾で1カ月あたり10GB以上となっています。日本はポーランドやスイスと並んだ12位となっていて、データ通信量は1カ月あたり約3GB、通信事業者の収入は1カ月あたり23ユーロ(約3000円)となっています。

日本より少し大きいデータ通信量となっているのがアメリカです。アメリカは1カ月あたりのデータ通信量が約3.3GBですが、通信事業者の収入が高い約34ユーロ(約4500円)となっていて、日本よりも割高なサービスとなっていることがわかります。また逆に1カ月あたりの通信事業者の収入が最も少ないのがインドとなっており、調査対象の36カ国の中で最も高額のカナダと比較すると、35分の1ほどの金額となっています。

次にデータ通信量の大きい国の傾向を見てみます。以下のグラフは縦軸にSIMカード1枚あたりの1カ月のデータ通信量(GB)、横軸がデータ通信1GBあたりの通信利用料を示しています。このグラフを見ると、グラフ上の左側に位置する「GB単位の収入の低い国の方がデータ通信量が大きくなる」という傾向があり、GBあたりの金額とデータ通信量に関係があることが見てとれます。


なお、通信事業者の収入が最も低いインドは1GBあたりの収入も36カ国で最も低く、2017年時点でのデータ通信量は2016年時点から約3倍に増加しており、今後もこの傾向は続くと見られています。また2つのグラフで、最も高い収入を得ているカナダもこの状況が継続すると予想されていて、tefficientによると「しばらくはデータ通信量が増加する見込みはない」とのことです。

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in モバイル,   ネットサービス, Posted by darkhorse_log

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