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パケット定額を撤廃したAT&T、今度は一部ユーザーの通信速度を制限へ

by Yutaka Tsutano

通信量の増大を受けて昨年6月にパケット定額プランを廃止したAT&Tが既存ユーザーの通信速度を制限することが明らかになりました。

An Update for Our Smartphone Customers With Unlimited Data Plans


AT&Tの公式サイトに掲載された告知によると、同社はパケット定額プランの新規受付を停止した昨年6月以前にパケット定額プランを契約していたユーザーに対して、通信速度の制限を導入するそうです。

これは携帯電話会社各社が危機的なデータ通信量の増大に直面していることを受けた措置で、10月1日からパケット定額プランに加入しており、通信量が上位5%に入るヘビーユーザーの通信速度を制限する場合があるというもの。制限された通信速度は翌月の料金請求時に回復するとされています。


なお、規制対象となる通信量について、AT&Tは「その月のトータルの通信量に応じて変化するものの、基本的に毎月数千のメールを送受信したり、数千のページをブラウジングしたり、数時間の動画ストリーミングサービスを利用したとしても、規制対象とはならないだろう」と説明。

逆に規制対象となる典型例として、毎日非常に多くの動画や音楽をストリーミング再生するユーザーやウェブカメラアプリなどを使って撮影した動画をリアルタイムで配信し続けるユーザー、そしていくつかのオンラインゲームをプレイするユーザーなどを挙げています。

AT&Tは今年、ネットワーク容量の拡大のために数十億ドルの投資を実施しており、今回の施策はさらにネットワークが過密化するのを防ぐための手段とのこと。通信速度が低下すると困るというユーザーは、AT&Tが無料で提供している無線LANスポットを利用するか、パケット定額プランに変わって導入された従量課金プランを契約するように促しています。

すでに日本では携帯電話各社がヘビーユーザーに対して帯域制限を実施しており、帯域制限が実施されていないのはUQコミュニケーションズが展開する「UQ WiMAX」のみとなっていますが、通信量の半分を2%のユーザーが占めているソフトバンクモバイルの例を考えても、パケット定額プランを維持するために通信速度制限が入るのは仕方が無いことなのかもしれません。

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in モバイル, Posted by darkhorse_log

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