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ポケモンGOプレーヤーがゲームのために現実世界をスキャンしたデータが軍用ドローンや軍事ロボット向け高精度ナビシステム開発に使われている


位置情報ゲームのポケモンGOを使って収集されたスキャンデータが、軍事利用される高精度なナビゲーションシステムの開発に利用されていることが報じられました。

Hoe Pokémon Go-spelers onbewust militaire drones trainden: ‘Ik was gewoon een spelletje aan het spelen’
https://www.trouw.nl/redactie/PokemonGo/

Pokémon Go Scans Quietly Trained The Navigation Tech Now Headed Into Military Drones
https://dronexl.co/2026/06/09/pokemon-go-scans-niantic-vantor-military-drone-navigation/

2021年、ポケモンGOはプレイヤーが自分でポケストップを申請することができる方法を追加しました。ユーザーはポケストップにしたい対象物と、その周囲の写真を撮影し、アップロードする必要があります。

ポケストップ選出の申請方法 — Pokémon GOヘルプセンター
https://niantic.helpshift.com/hc/ja/6-pokemon-go/faq/41-contributing-to-the-pokemon-go-map-1694119494/


ポケモンGOの開発元であるNianticは撮影した写真や映像を保存する許可を別途求めており、この許可を与えるには追加の利用規約に同意する必要があります。この利用規約には、「Nianticがスキャンデータに対する譲渡可能かつ再許諾可能なライセンスを取得し、その画像を第三者に再販する」という旨が記されています。

オランダの日刊新聞であるTrouwによると、ポケモンGOはこのポケストップ申請機能を利用して、これまでに約300億件以上のスキャンデータを収集しており、このスキャンデータは視覚測位システム(VPS)の材料になっているとのこと。

衛星測位システムのGPSが衛星信号に依存しているのに対して、VPSはカメラが捉えた映像を世界の詳細な3Dモデルと照合することでカメラの位置を特定しています。VPSでは数ピクセル幅の認識可能な基準点が2つあれば、位置を特定することが可能です。

ポケモンGOはこのVPSを活用するために「Niantic Spatial Platform」を立ち上げ、2025年5月にはNiantic Spatialを設立しています。

「ポケモンGO」のNianticが空間コンピューティング向けプラットフォーム「Niantic Spatial Platform」発表 - GIGAZINE


Niantic Spatialのブライアン・マクレンドンCTOは、VPSについて「GPSが頻繁に途切れる密集都市や、意図的に信号が遮断される戦場などの場所で動作するロボットのナビゲーションに適している」と語っており、実際、アメリカ陸軍はGPS妨害に耐性のある通信装備やシステムの開発に取り組んでいることが報じられています。

アメリカ陸軍がロシアのGPS妨害に備えて次世代の通信装備やシステムを開発中 - GIGAZINE

by The U.S. Army

ポケモンGOがポケストップ申請機能を使ってユーザーから収集したスキャンデータはNiantic Spatialが所有しており、これはアメリカの防衛関連企業が軍事ドローンや軍事ロボットに搭載しようとしているカメラベースのナビゲーションモデルのトレーニングに利用されています。それにもかかわらず、ポケモンGOユーザーはこの事実を全く認識していません。

Niantic Spatialは2025年12月に防衛・情報企業のVantor(元Maxar Intelligence)と提携し、Niantic SpatialのVPSとVantorの航空航法ソフトウェア(ドローンのカメラと3D地形データを使用して地上の位置を特定するシステム)を融合させた、より高精度なナビゲーションシステムの構築を発表しました。これにより、上空のドローンと地上の車両または地上にいるオペレーターが、衛星リンクなしでリアルタイムに同じ座標を共有できるようになるとうたっています。


このような軍事用途のシステムがポケモンGOを使って収集されたスキャンデータに依存しているかどうかを直接問われたVantorは、Trouwに対して「ゲームデータは利用していない」と回答。しかしその後、これらのシステムが過去にポケモンGOのスキャンデータでトレーニングされたかどうかについてのコメントは控えました。

一方、Niantic Spatialは高精度ナビゲーションシステムの初期バージョンがポケモンGOのスキャンデータをトレーニングに使用していると回答。一方で、Vantorとの防衛パートナーシップについては、特に共有できる新しい情報はないと語りました。


デルフト工科大学の倫理学および技術学の教授であるイェルーン・ファン・デン・ホーフェン氏は、「ゲーマーからの膨大な数のスキャンデータがなければ、ナビゲーションモデルの開発がこれほど急速に進むことはなかっただろう」と指摘しています。

なお、スマートフォンのカメラで位置情報を収集するゲームはポケモンGOだけではありません。Metaのスマートグラスは装着者が周囲をスキャンしており、AppleのApple Vision Proは屋内の3Dモデルを作成、Waymoの自動運転車は詳細な道路レイアウトを再構築しています。Niantic Spatialは特に屋内映像への関心を示しており、2025年3月にはアメリカの都市やヘルシンキを走行している配送ロボットを誘導するために、Coco Roboticsとの提携を発表しています。

ユトレヒト大学データスクールのデータ倫理専門家であるアイリス・ムイス氏は、「ユーザーは自分のデータが後々どのように使われるかを想像できません。5年後には自分が根本的に同意できないような影響をもたらすアプリケーションが登場するかもしれません」と言及。

イギリスのゲームデザイナーであるエイドリアン・ホン氏は、さらに踏み込み、ポケモンGOのプレイヤーにポケストップ用の写真撮影を止め、データ転売の可能性が低い小規模なゲームへの移行を検討するようアドバイスしました。

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in ソフトウェア,   ゲーム, Posted by logu_ii

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