Qualcommの「Snapdragon 850」は2018年内にWindows PCへ搭載される見込み
QualcommがノートPC向けの新SoC「Snapdragon 850」を発表しました。Snapdragon 850はノートPCや2in1などモバイルPCに搭載されるSoCで、5G時代を見据えてモバイルネットワークに常時接続することを想定した設計が盛り込まれています。Snapdragon 850を搭載したWindows 10ノートPCは、2018年内に登場する見込みです。
Snapdragon 850 Mobile Compute Platform | Qualcomm
https://www.qualcomm.com/products/snapdragon-850-mobile-compute-platform
Snapdragon 850 mobile compute platform gives Always On, Always Connected PCs a boost - YouTube
Snapdragon 850は、Windows 10搭載のモバイルノートPC向けのSoCです。
低消費電力かつGigabit LTE対応で、高速モバイル回線に常時接続して用いることが可能。
Windows 10搭載マシンで使われていた旧モデルのSnapdragon 835比で、グラフィック性能は30%増し。
モバイル端末で最重要視されるバッテリー性能も高く、充電なしで複数日使える低消費電力を実現するとのこと。
低発熱ということで、激薄のモバイルノートPCも実現できます。
スタンバイ状態でもネットに常時接続可能なので、Windows PCでSkype着信などをとり逃すこともありません。
HDRやHi-Fiオーディオなどのエンターテインメント機能も充実しています。
Snapdragon 850は、すでにモバイル端末向けに登場しているハイエンドSoC「Snapdragon 845」の改良版。CPUがKryo 385 Gold×4とKryo 385 Silver×4のbig.LITTLEの8コア、GPUはAdreno 630とSnapdragon 845と同じ構成で、コア周波数が高められています。
Snapdragon 850は、第2世代の10nmプロセスで製造されています。
Windows 10搭載PCに採用されていた前モデル「Snapdragon 835」との比較では、パフォーマンスが30%、バッテリー性能が20%、LTEスピードが20%とそれぞれ向上しているとのこと。これによって、Windows 10搭載PCの連続駆動時間は20時間を超えるとQualcommはアピールしています。
そして、H.264、HEVCで4Kのエンコード/デコードに対応し、カメラで4Kムービー撮影が可能になっています。また、オーディオ出力はQualcomm AqsticとaptXがサポートされます。
COMPUTEX TAIPEI 2018に合わせて行われた発表会で、Snapdragon 850、4GBメモリ、Windows 10 Proを搭載するリファレンス機を使ったムービーも公開されており、Windows 10アプリが快適に動く様子も確認できます。
Qualcomm Snapdragon 850 hands-on from Computex 2018 - YouTube
Snapdragon 850搭載のWindows PCに関してSamsungが参入を明言しています。多数のメーカーからネットに常時接続可能なWindowsマシンが2018年内に登場する予定です。
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