ソフトウェア

「ゲームの音が出なくなった」ことからChromeに追加されたばかりの「音声の自動再生を無効化する」機能が削除へ、5カ月後には再度実装される予定


Googleは2018年5月初旬に行ったPC版Google Chromeのアップデートで「音声の自動再生をブロックする」機能を追加しました。しかし、このアップデートの影響でブラウザゲームなどの多くのコンテンツにおいて、Google Chromeで音声を再生できない問題が発生し、影響を無視できなかったGoogleは機能を削除しました。しかし、Googleはこの機能を永続的に削除するのではなく、2018年10月に再実装するとして、コンテンツ開発者が対策を行うための猶予期間を設けることになっています。

Google Backtracks On Chrome Update That Broke Browser Games
https://kotaku.com/google-backtracks-on-chrome-update-that-broke-browser-g-1826075124

Google is delaying a Chrome audio update that broke countless web games - The Verge
https://www.theverge.com/2018/5/15/17358752/google-chrome-66-web-audio-api-sound-broken-game-change-delay-apology

GoogleがPC版Chromeに追加していた「音声の自動再生をブロックする」機能は、広告ブロックソフトウェアによってフィルタリング対象となるような広告や動画から音声が自動再生されないようにすることで、ユーザーを不快な気持ちにさせないことを目的としたもの。ユーザー目線で見ると、非常に良い取り組みではあるのですが、多くのブラウザゲームやアーティストのサイトからも音声がなくなってしまうという弊害を生み出す結果となりました。ブラウザゲームのQWOPなどを開発したことで知られるベネット・フォディ氏は「ウェブ上のゲームやオーディオアートの災害」と評し、この機能を批判しています。

Googleでプロダクトマネジャーを務めるジョン・パレット氏は「Chromeのチームはユーザーや開発者のための改善に取り組んでいますが、新しい自動再生ポリシーによる影響を開発者に伝えられていませんでした」と反省を述べた上で、同機能の削除を発表しました。また、機能を削除した目的について、パレット氏は「開発者がソースコードを書きかえる時間を与えるため」と語り、開発者が自身で作成したコンテンツに必要な変更を加えるための事実上の猶予期間であると説明しています。なお、「音声の自動再生をブロックする」機能は、2018年10月にリリースされるGoogle Chrome 70で改めて実装される予定です。


フォディ氏は、この機能の一時的な削除について喜ばしいことであるとしているものの、「Googleは私たちの仕事を破壊する力を間違いなく持っています。しかし、回避策を私たちに強要する権限は持っていません」と批判的な意見を述べており、影響を受けるサイトの多くは10月までに更新されることはないと予想しています。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
Google Chrome 66安定版リリース、Symantecの認証局が2016年6月1日以前に発行した証明書が無効に - GIGAZINE

Google Chromeの拡張機能に偽装してアカウント乗っ取りや仮想通貨のマイニングを行うマルウェア「Nigelthorn」 - GIGAZINE

Chromeは定期的にPCの中身を「監視」している - GIGAZINE

Googleがウェブの煩わしい広告を表示させないようにする変更をChromeに追加 - GIGAZINE

GoogleやMozillaが中国の認証局が発行する証明書を「信頼できないもの」として失効させる - GIGAZINE

in ソフトウェア,   ゲーム, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.