取材

2018年のおすすめのおもちゃ花火はコレ、花火シーズン目前に行われた「おもちゃ花火コンテスト」を見てきました


ゴールデンウィークが終わると、早い地方ではコンビニエンスストアやおもちゃ売り場などにおもちゃ花火が並び始めますが、いざ買うとなるとたくさんのおもちゃ花火の中から「どれを買おうか」と迷ってしまいます。本格的な花火シーズンを前に、2018年のおすすめのおもちゃ花火をコンテスト形式で決めようというイベントが、2018年4月29日おもちゃ花火製造会社やおもちゃ花火問屋が多く集まる愛知県岡崎市で行われました。どのような花火がどのように審査されているのか、実際に見てきました。

おもちゃ花火コンテスト
https://www.facebook.com/hanabikakudai/

場所は、愛知県岡崎市にある岡崎公園近くの乙川河川敷です。


岡崎公園に到着。


おもちゃ花火コンテストが行われる乙川河川敷へ向かうと、おもちゃ花火の体験イベントが行われており、パラシュート花火が次々と打ち上げられていました。


空高く打ち上げられた後、ゆっくりと落ちてくるパラシュートを子供たちが追い掛けながら拾いにいきます。


おもちゃ花火の専門スタッフから手持ち花火の遊び方を教わりながら遊べるブースもありました。


おもちゃ花火コンテストが行われる会場の準備風景。バケツや消火器もきちんと用意されています。


たくさんの据え置き型の花火が置かれており、イベントの最後には「おもちゃ花火を使ったミニ花火大会がある」とのこと。個人ではなかなか用意できないたくさんの数の花火が置かれており、本番が楽しみです。


コンテストにエントリーしているおもちゃ花火たち。「手持ち花火部門」「噴出花火部門」「打上花火部門」「その他部門」と4つの部門に分けられています。


1つの部門に対して、各おもちゃ花火製造会社から2つの作品がエントリーできます。


その他部門の中に、「1年中いつでも花火を買える玩具花火専門店「はなびかん」で懐かしい花火や新しい花火を買って遊んでみました」で取り上げた「おやじのプー船」(葛城煙火株式会社)を発見。はなびかんの立川氏もこのイベントを見に来ていました。


おもちゃ花火コンテスト開始直前の様子。今回のコンテストは、4名の専門家の採点と40組を超える一般の親子審査員による採点により順位が決まります。事前に親子審査員に応募していた人たちが、受付を済ませ審査員席に向かっています。


おもちゃ花火コンテストの開始時刻となりました。審査に参加する子供たちにおもちゃ花火の扱い方の説明などを行います。


まず始めに、明るいうちに見ておかないといけない昼用の打上花火を2つ試射します。「飛んだくまこさん」(株式会社フジカ)に火を付ける合図を待っている様子。


ポンッと出てきたくまのぬいぐるみを拾い審査員に見せていました。


手持ち花火部門の審査が始まりました。手持ち花火は、実際に子供たちが花火で遊んで点数を付けます。


最初は恐る恐る花火を持っていた子供たちですが、いざ花火が燃え始めると歓声を上げながら喜んで遊んでいました。


1部門10種類前後の作品がエントリーされていて時間がかかるため、少し明るい時間から審査が始まっていました。


審査方法は、1つずつ花火を試しては5段階評価で点数を付けていく形式です。


以後、各部門の入賞作品を紹介しつつ、コンテストの流れをレポート。まずは、手持ち花火部門準優勝の「20変色すすき」(井上玩具煙火株式会社)は、赤・青・黄色・緑・紫など次々と色が変わっていく花火で長時間遊べお得感のある花火でした。


手持ち花火部門の優勝は、「たこおどり」(三州火工株式会社)です。テープで束ねられているたこの脚に火を付けると……


バチバチと花火が燃え、脚を縛っていたテープが溶けて脚が広がります。手に持っている棒と本体はバネでつながっており、燃えながらビヨーンとたこが踊っているように見える動きが面白い花火です。


手持ち花火部門の審査が終わりました。続いて行われる噴出部門は、席に着いたまま審査します。写真は「復刻のろし火」(葛城煙火株式会社)


噴出花火部門の準優勝は「武龍伝十六尺」(株式会社太田煙火製造所)です。吹き出す花火が高く上がり、火花のボリューム感もある豪快な花火でした。


噴出花火部門の優勝は「暴れるローリング」(葛城煙火株式会社)です。点火すると、まずコマのように回転する花火が飛び出し暴れ周ります。


続いて緑や紅の星などが勢い良く噴出すると……


最後に本体を軸としたプロペラ型の花火が勢い良く回転します。1つの花火で3つの展開があるお得な花火で、子供たちの歓声も大きい花火でした。


続いて、打上花火部門。準優勝は「花風車」(保田紙工株式会社)です。空高く打ち上がり、花の部分の花火と風車のようにくるくると回転する花火を見ることができます。


打上花火部門の優勝は「花火師七代目」(共栄煙火株式会社)でした。緑や紅の花火が下から吹き出しつつ、上空に広がる花火が勢い良く打ち上がるスターマインのような花火です。


その他部門の準優勝は「フェスタ大橋」(井上玩具煙火株式会社)です。鮮やかな緑色のナイアガラ花火を楽しむことができます。


その他部門の優勝は「ハナビスピナー」(増田煙火株式会社)でした。前半はパチパチとスパークする花火が燃え、後半は高速で回転する花火が付いています。ハンドスピナーを花火で再現しようとした面白い花火です。


すべての部門のおもちゃ花火の審査が終わり、結果が発表されるまでの間、参加者たちはお土産用に配られたエントリー作品のおもちゃ花火で自由に遊びます。


参加者に話を聞いてみると「子供におもちゃ花火を体験させたくて審査員に応募しました」「おもちゃ花火で遊んでいた頃が懐かしくて親子で参加してみました」など、大人も子供も楽しめる良いイベントだったとの感想が多く聞かれました。


しばらくおもちゃ花火で楽しんだ後、各部門の審査結果の発表です。入賞作品が発表される度、参加者からは「やっぱりあれだったかぁ」「僕が投票した花火だ」など、感想があちこちから聞こえてきます。


審査結果の発表が終わり、おもちゃ花火を使ったミニ花火大会が始まりました。


おもちゃ花火は使える火薬の量が少ないのですが、火薬自体は普通の花火大会で使われる大きな玉のものと一緒ですので、数が集まれば見応えのある演出が可能です。


通常の花火大会の点火は、専用の機械で自動化されているケースが多くなりましたが、ミニ花火大会の点火は手動です。


フィナーレの一斉打ちなど、本物の花火大会さながらの構成で見事にイベントの最後を飾りました。


大会スタッフを務めた株式会社阿知波花火店の阿知波健氏に話を聞くと、「娯楽の多様化が進み、おもちゃ花火への感心が薄れてきています。ただ、おもちゃ花火が面白くなくなったという訳ではなく、おもちゃ花火に触れる機会があれば楽しんでもらえるものなので、『実際に触れる機会を作り感心を持ってもらうために、おもちゃ花火の関係者が一団となって何かを始めたい』ということからコンテストを開催しました」とのこと。今回、コンテストにエントリーされた作品や入賞した作品は、おもちゃ花火の小売店やネット販売などで簡単に購入できますので、興味のある方は実際に買って楽しんでみてください。

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in 取材, Posted by darkhorse_logmk

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