取材

1年中いつでも花火を買える玩具花火専門店「はなびかん」で懐かしい花火や新しい花火を買って遊んでみました


線香花火やねずみ花火など、個人でも楽しめる玩具花火はお手軽に花火を楽しめるものですが、冬に遊ぼうと思ってもなかなか売っているお店を見つけることができません。そのような中、玩具花火を1年中店頭で販売しいるお店があるということだったので、「欲しい玩具花火があるかどうか」を実際に確かめに行き、懐かしい花火や面白そうな花火を買って遊んでみました。

はなびかん
e-hanabi.net


「はなびかん」は、山梨県西八代郡市川三郷町高田534にあります。


「はなびかん」に到着。


「はなびかん」のすぐ近くには花火資料館もありました。


「はなびかん」や花火資料館は、毎年8月7日に行われる「神明の花火」の打ち上げ会場のすぐ近くにあります。


神明の花火では、次から次へと花火の色が変わる時差式の花火が多用されるダイナミックな打ち上げ花火を見ることができます。実際に、打ち上げられている花火の様子は以下のムービーで確認できます。

【4K】神明の花火2017「 グランドフィナーレ」マルゴー Shinmei Fireworks - YouTube


お店の入り口の前までやってきました。


中に入ってみると、花火がずらりと置いてあります。


「はなびかん」を経営している立川靖氏。玩具花火について話を伺いながら楽しく商品を見て回ります。


これらの花火はバラ売りされており、1つからでも購入可能です。


20年以上前に、遊んだ覚えのある懐かしい花火。火をつけると側面から火の粉を噴き、その勢いでコマのように回転する花火です。


こちらは、爆竹。


ロケット花火も何種類かそろっています。最近では「大きな音がする花火やロケット花火は禁止」という地域も多くなり、売っているお店を見つけるのも難しいのですが、「はなびかん」では購入することが可能です。


懐かしい花火だけではなく、見たことがない新しい花火も売られていました。


手持ちの花火だけではなく、打ち上げ・連発・噴出ものなどの据え置き型の花火も売られています。


本気玉」「舞踏会ではしゃぐ」など、「どれだけすごい花火なんだ!」「どういう花火なの?」と、購入者の興味を持たせる工夫を凝らしたネーミングに注目して見て回るのも、お店での楽しみ方の1つです。


パラシュートや、ぬいぐるみが飛び出る花火も売られていました。


こちらの花火は、立川氏によると「この花火を作ることができる職人が引退してしまい、後継者がいないため、店頭に並んでいる在庫が無くなると2度と同じものは手に入らない」というもの。このような貴重な花火を手に入れることもできます。


「はなびかん」の地元、市川三郷町で作られている線香花火も売られています。高級品ということでどのような線香花火なのか興味が湧きます。


懐かしい花火や面白そうな花火、見てみたい花火などを選んではカゴの中へ。立川氏お勧めの花火なども合わせて購入します。


レジカウンターには、手持ち花火の正しい扱い方や注意点が書かれた紙が置いてありました。「多くの手持ち花火は若干上に向けると勢い良く出た花火が長めに見られ楽しめる」ことや、花火の先に付いている紙が実は保護用の紙で「火をつける際にはちぎると良い」という事など、専門店ならではのアドバイスを受けることができます。


後日、実際に購入した花火で遊んでみることにしました。


まずは、最近作られた新しい花火「おやじのプ~船」が、一体どの様なものか試してみることに。


「おやじのプ~船 」を試してみた様子は、以下のムービーで確認できます。

玩具花火「おやじのプー船」で遊んでみた - YouTube


導火線に点火。


本体に火が付くと同時に激しい火花と、「ピー」という甲高い音が発生。すると……


お尻にある風船がぷっくりと膨らみ、徐々にしぼんでいきます。しぼむ際に「ぷぅ」と音が鳴るのかと想像していましたが、音が出たのは、本体に火が着いた際の「ピー」の場面でした。


こちらは昔からある「へび玉」です。火をつけると、もくもくと煙を上げながら燃えかすがヘビのように成長します。


「拳銃」は火をつけるとバチバチと音を立てて火花が飛び散ります。


赤・青・赤・緑・黄・白と次々と色が変わる手持ち花火「デラックスナイアガラの滝ススキ」は、燃え尽きるまで1分半ほど。1つの花火で長く遊べてお得です。

赤・青・緑など次々と色が変わる手持ち花火は長く遊べてお得 - YouTube


燃え始めは赤色から。次々と色が変わると……


色だけでなく、燃え方も変化。激しく火花が飛び散ります。


最後は、線香花火で遊びます。今回は、スボ手・長手、そして、市川三郷町で作られている高級タイプの線香花火を比べてみました。

普通の線香花火と高級線香花火を比べてみた - YouTube


線香花火は西と東で特徴が異なり、関西発祥の「スボ手」はわらに火薬を付けた線香花火です。


こちらは「長手」と呼ばれる関東の線香花火。関西から関東に線香花火が伝わった際に、関東ではわらが手に入りにくく、代わりに和紙を巻いて作ったことからこのようなものになり、後に全国に広がっていったものです。


わらに火薬を付けた線香花火の「スボ手」


和紙に火薬が包まれた線香花火の「長手」


スボ手・長手を確かめた後、今回のメイン「市川神明牡丹」を試してみます。


説明書きによると、「地元の和紙を使用している」「地元の公園で咲く牡丹で和紙を染色してある」「地元の花火職人の手作りである」ことなど、「市川三郷町」の特産を生かした線香花火であるとのこと。


火をつけてみます。先述の長手は和紙と火薬が一緒に燃えながらゆっくりと火がまわるために和紙の燃える炎が目立つのですが、市川神明牡丹ではまず和紙が素早く燃えてしまうので炎が気になりません。また、火薬全体に火が行き渡る速度が早いので、火薬がむき出しの「スボ手」の
ようにすぐに線香花火の火薬だけが燃えている状態となるのが特徴です。


火の玉が完成してから程なく火花が飛びだし、その火花からさらにはじけて火花が飛び散ります。通常の線香花火との違いとしては、飛び散る火花の密度が濃く、なおかつ繊細であることが見て分かります。


激しく飛び散る段階から火の玉の周りで細かく火花が飛び散る段階へ。激しく火花は飛びだしていますが、音は静かで、じっと見入ってしまいます。


細々とした火花となり、火の玉がしぼんで消えてゆく最後の場面。和紙で包まれた線香花火ではスボ手よりもこの状態を長く見ることができます。市川神明牡丹は和紙で包まれた線香花火ですので「これで終わりか」と思いきや、一瞬火花が出るという状態がしばらく続きました。


この市川神明牡丹の価格は10本で税込940円。10本で税込302円だったスボ手と比べると約3倍の値段となりますが、スボ手・長手の長所を兼ね備え、激しくも品のある線香花火を体験でき、市川三郷町の花火職人の職人魂を感じることができる花火でした。

これらの花火を1年中手に入れることができるのが「はなびかん」の魅力です。ふと「あの時遊んだあの花火でもう1度遊んでみたい」と思った際や、イベントなどで個人向けの面白い花火などが欲しいと思った際には、実際にお店に訪ねてみるかはなびかんの通販サイトで探してみると良さげです。

【楽天市場】はなびかん

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in 取材, Posted by admin_km

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