お皿自体をもりもり食べられてわずか30日で堆肥化できる使い捨て食器「BIOTREM」


イベントなどで食事の提供が紙やプラスチックの使い捨て容器で提供されることがありますが、「これらの素材は堆肥化に時間がかかる」ということで、小麦の表皮である小麦ブランを使った食べられる食器「BIOTREM」が作られています。ヨーロッパ基金や欧州地域開発ファンドから資金を得ることに成功しており、環境に優しい使い捨て食器として注目されています。

BIOTREM
http://biotrem.pl/en/

BIOTREMがどんなアイテムなのかは以下のムービーを見るとよくわかります。

Edible Plates Made From Wheat - YouTube


むしゃむしゃとお皿にかじりつく女性。


男性も思い切りお皿にかじりついています。ちょっと固そうな感じが伺えます。


お皿の一部を割って、スプーン代わりにサラダをかき集める様子も。


この食べられるお皿の原料は小麦ブラン。おがくずのようなブランを広げて……


高圧と高温でプレスします。


機械が上がると、おがくずがお皿に早変わり。


BIOTREMはポーランドで製造され、記事作成時点ではデンマーク・フランス・ルーマニア・イタリア・ベネルクス・ハンガリー・ノルウェー・マルタ・スウェーデン・イギリス・オーストリア・アメリカで販売中。


「液体を入れるとパンのようにふにゃふにゃになってしまうのでは?」と考えてしまいますが、ムービーではスープをお皿に注ぐ様子も映されていました。


小麦ブランはわずか30日で分解され、堆肥にすることができます。一方で、紙は堆肥化するのに6カ月、プラスチックは数百年かかると言われています。堆肥化にかかる時間が短いことから、プラスチックや紙からできた使い捨て食器に変わる環境に配慮したアイテムとして開発されたとのこと。


1トンの小麦ブランから1万枚のお皿を作ることが可能。


お皿の上にピザをのせてオーブンに入れると……


そのまま焼くことができます。


お皿に入れて調理して、そのまま提供。


お皿はこんな感じ。


お皿の周囲や中央にはロゴなどを入れられるようになっています。


ぴっちりと重なるので、持ち運びに便利。野外でのイベントで活躍しそうです。


お皿以外にも、ナイフやフォークも作られています。


既に商業的規模で生産されており……


以下のようなパッケージで販売されています。


2018年4月2日現在扱いがあるのは、28cm、24cm、20cmのプレートと、20cmのボウル、24×16cmの長円形のボウル、そしてカトラリー。


28cmプレートの製品ページによると、お皿は100%小麦ブランを原料にしており、絶対粘度が1731ミリパスカル秒までの温かい食べ物・冷たい食べ物に対応しているとのこと。食べ物を長い間入れているとブランの匂いが少し移ることと、ソフトドリンク・コーヒー・紅茶・インスタントの飲み物に対応していない点に注意する必要があります。オーブンと電子レンジのいずれにも対応。温かい食事を入れる場合、食べる15分前以内に盛りつけておくことが注記されています。一方で、カトラリーの製品ページには90%がポリ乳酸、10%が小麦ブランという配合が書かれていました。カトラリーは最高温度が40度まで、30分以上液体にひたせないこと、電子レンジで使用できないこと、洗ったり再利用したりできないことが記されています。


記事作成時点で日本での提供は行われていませんが、クラウドファンドプラットフォームのKickstarterでプロジェクトが始まる旨が予告されており、日本への発送が可能になることも考えられます。なお、以下のページからメールアドレスを登録すると、Kickstarterのプロジェクトの情報をいち早く知らせてもらえるとのことです。

BIOTREM » Kickstarter Teaser
http://biotrem.pl/en/kickstarter-teaser/

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in 動画,   デザイン,   , Posted by darkhorse_log

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