多くの人は自分が見積もってるよりも50%もカロリーを多くとっていることが判明
健康な体でいるために重要な要素のひとつとして「肥満を避ける」ということが重要であるといわれており、日頃から食べたもののカロリー量をカウントしている人も多いはず。しかしイギリスで行われた調査によると、一般的な人は食べたもののカロリーを低めにカウントしており、実際には自分の計算よりも50%も多くカロリーを摂取していることが明らかになっています。
Evaluating Calorie Intake | Data Science Campus
https://datasciencecampus.ons.gov.uk/2018/02/15/eclipse/
Average person is eating 50% more calories than they realise, data shows
https://news.sky.com/story/average-person-is-eating-50-more-calories-than-they-realise-data-shows-11257398
先進国の多くでは豊かさと引き替えに人々の肥満度が高くなる傾向にあり、イギリスでもその例に漏れない状況が生じているとのこと。国連の調査では、イギリス国内では成人の4人に1人が肥満の状態にあるという結果がでており、これはドイツの21.3%やフランスの15.6%を大きく上回るものとなっています。
過去40年間にわたり、イギリスでは人々のカロリー摂取量が減少しているという調査結果が明らかにされてきましたが、実際には肥満状態にある人の割合が上昇を続けてきたという矛盾が生じていました。今回の調査結果は、この矛盾の謎を解明するものになると見られています。
By Sandra Cohen-Rose and Colin Rose
イギリス国家統計局が新たに発表した調査結果によると、イギリス国民が考えている「自分はこれだけのカロリーを取っている」という数値は男性で2100kcal、女性で1600kcalでした。しかし、実際の状況を詳細に調査したところ、その数値は男性で3119kcal、女性で2393kcalとなっており、男女ともに自分が考えているよりも約50%も多くのカロリーを摂取しているという実態が明らかになっています。
この結果について、内分泌学者でObesity Health Alliance(肥満健康連合)の広報を担当するJohn Wass教授は、「人々が自分の摂取カロリーを少なめに見積もっていることは、驚きではありません。これは必ずしも現実から目をそむけているということではなく、それほどまでに食べ物から得ている栄養の実態を算出することが難しいことを意味しています」と述べています。
Wass氏はまた、「カロリーのとりすぎだけが問題ということではありません。大人も子どもも、健康的な体重を保つために必要な、十分な運動を日常的に行えていないことも問題です」と述べています。この調査を行うにあたり、調査チームは二重標識水法と呼ばれる手法を用いることで、正確なカロリー消費量を算出しているのですが、そこからは実に80%もの人が日々の運動量不足の状態にあることが明らかにされています。
By eltpics
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