強力なポップアップブロックが追加された「Chrome 64」安定版リリース

Google Chromeの最新安定版「64.0.3282.119」がリリースされました。このバージョンでは、ウェブサイト上のコンテンツを装って、クリックすると新しいタブやウインドウを開き別のサイトへ誘導しようとする広告が多いことから、ポップアップのブロックが強力になっているほか、ウェブページ内の要素のサイズ変化を監視するResizeObserverのサポートが行われるなどの変更が加わっています。

Chrome Releases: Stable Channel Update for Desktop
https://chromereleases.googleblog.com/2018/01/stable-channel-update-for-desktop_24.html

Chromium Blog: Chrome 64 Beta: stronger pop-up blocker, Resize Observer, and import.meta
https://blog.chromium.org/2017/12/chrome-64-beta-stronger-pop-up-blocker_14.html

New in Chrome 64: ResizeObservers, Named Captures, import.meta and more! - YouTube

大きな変更点の1つが、ページ内要素(element)のサイズ変化を監視する「ResizeObserver」をサポートしたこと。Chrome 55からフラグ付きで入っていたものがフラグなしで動作するようになったそうです。

これまで、要素の大きさが変わったことはDOMイベントの「resize」を監視することで検知してきましたが、レイアウト処理によるページレイアウト崩壊のおそれがありました。しかし、ResizeObserverはレイアウト崩壊の危険性なしに、要素の新たな幅と高さを知らせてくれます。

もう1つはポップアップブロックです。「ウェブサイト上の映像コンテンツの再生ボタンを装って、クリックすると新しいウインドウやタブが開き、第三者サイトへ誘導しようとする」という報告がユーザーから多数寄せられ、この種の動作がユーザーの望むものではない事例が多いことから、以後、新しいウインドウやタブの勝手な展開は抑制されるようになるとのこと。

また、今回も深刻度「High」3件を含む脆弱性多数が修正されています。