やるべきことを実行するために必要なこととは?

by Alexandra Kirr

人間の脳はInternet Explorer並みにバグだらけです。例えば脳に「ジムに行くように」と命令しても、大抵の人は命令通り動かず、Facebookのステータスを更新したり猫のムービーを見たりするだけです。このように、やるべきこととわかっていても実行に移すことができない意志の弱さを人間は持っていますが、Oliver Embertonさんはこれをコンピュータープログラムなどの「バグ」と同じものであるとして、これをデバッグ(修正)する方法をまとめています。

How to debug your brain
https://oliveremberton.com/2014/how-to-debug-your-brain/

脳は何かしらのイベントが発生するまで何もせず、イベントが発生してようやく反応する「イベントドリブン」な器官である、とEmbertonさん。例えば、人間は「お腹が減って」はじめて「何かを食べたい」と思う生き物である、ということを言いたいわけ。


そして、実際の生活の中には多くのイベントが存在しているので、複数のイベントが脳の処理能力を奪い合うように我先にと実行されることを待っています。しかし、人間の「どのイベントを優先的に処理するか?」を判断するシステムにはバグが存在しているため、優先順位の高い作業を無視して「Facebookの更新」といういつでも実行できるタスクを行い、やるべきことを後回しにしてしまうわけです。


もちろん意識的に必要なイベントを処理しようとすることも可能ですが、人間の脳はエネルギー効率が悪いので、常に意識的に処理していくことはできません。ただし、長期的なメリットが短期的な苦痛を上回ることをわかっている場合、意識的に実行したくないイベントでも実行できるようになります。この意識の力はコントロール可能なものですが、多くの力を必要とするため、精神的に疲れている場合は「ゲームをプレイする」だとか「SNSを更新する」といった「優先順位が低いものの処理しやすいイベント」を処理しがちになってしまいます。


それではどうすれば面倒なイベントを処理できるのかというと、まずはすべてのイベントを中断します。そして、自分の意図を単純化するために「ノー」を使います。「ノー」は単純に全てを拒否する手段です。もしもFacebookがチェックしたくても、誰かが5分だけ時間があるかと聞いてきても、誰かを怒らせる可能性がある選択肢だとしても、すべてに対して「ノー」を突きつけます。もちろんいきなりあらゆるイベントに対して「ノー」と答えていると、周りから心配されてしまう可能性もあります。しかし、気晴らしのための時間は後々出てくるので、とにかく最初はあらゆるイベントに「ノー」を突きつけることからはじめるのが重要とのこと。

そして、今自分がやるべき「正しい」ことが何かを自問自答します。すべてのイベントに「ノー」を突きつけたので、ひとつだけ何かやるべきことが出てくるはずです。この何かひとつだけやるべきことを決める時に重要なのが、「重要度」と「緊急度」の違いです。「生きるために食べる」といった生活する上で必要なイベントは、「緊急度」の高いイベントというだけで、「重要度」の高いイベントではないということをしっかり覚えておく必要があります。この「重要度」と「緊急度」を見極め、「重要度」の高いイベントを優先していくと、長期的に見ると大きな違いを生み出すことにつながるとのことです。


そして、やるべきひとつのイベントが決定したら、「」すぐに実行に移します。自分自身に考える時間を与えてはいけず、ただ始めることが重要とのこと。何事もスタートが最も難しい部分であり、一度スタートしてしまえば慣性のように止めることの方が労力を必要とするものです。

◆まとめ
なかなかやるべきことが実行できないというのは、何かしらの変化が起きた際に脳が多くの雑念を受け入れてしまい、その中からどうでもいいことを「やるべきもの」と決め、その選択に固執してしまうために起きるバグのようなものです。


それを正す方法は、まずすべての選択肢を排除し、中から「今すべきもの」をひとつだけ選び、すぐに実行に移すというとてもシンプルなもの。


つまり、あらゆる選択肢に「ノー」と突きつけ、数ある選択肢の中から本当に「正しい」実行すべきことをひとつ選び、「今」すぐ実行に移す、というのがEmbertonさんが推奨するやるべきことを実行するための手段です。「ノー」「正しい」「今」という短い3つの言葉さえ覚えておけば、いつでも間違った行動を取りがちな怠惰な自分を正しく導けるようになるので、覚えておいて損はありません。

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