サイエンス

地球は平らであると主張する「地球平面協会」にこっそり潜入した天体物理学者がその内情を解き明かす

By Blanko

科学では常識とされる「地球は丸い」という考え方に真っ向から異を唱える「地球平面論」の存在がアメリカを中心に取り沙汰されています。さまざまな事実から得られた科学的なエビデンスを完全に無視し、かたくななまでに平面論を唱える「地球平面協会」はどのような考え方なのか、ある天体物理学者が協会に潜入してメンバーの考え方に触れてきた内容が語られています。

Watch an astrophysicist explain what happened when he secretly infiltrated the Flat Earth Society
https://www.rawstory.com/2017/12/watch-an-astrophysicist-explain-what-happened-when-he-secretly-infiltrated-the-flat-earth-society/

正体を隠して地球平面協会にメンバーとして潜入したのは、天体物理学者で2017年1月に科学の知識と教育の重要さを記した書籍「Astronomy Saves the World」を発表したダニエル・バッチェルダー氏です。実際に地球平面論の議論が繰り広げられている協会に潜入したバッチェルダー氏は、そこでは実際には科学についてはほとんど語られることはなく、主に「陰謀論」についての話題が飛び交っていたという内情を明らかにしています。


フロリダ工業大学の教授でもあるバッチェルダー氏によると、地球平面協会の内部では「クリティカル・シンキング(批判的思考)のスキルを磨くために重要な基本的な数学や物理学の知識が欠落している」とのこと。そこでは科学的な理論については語られず、代わりに人工衛星が撮影した丸い地球の写真すらも平面論の説明のために活用し、内部で共有する信条のためであれば互いに虚偽の内容をリアルタイムのオンラインで話し合うというコミュニケーションが行われているとバッチェルダー氏は語っています。


その一例として挙げているのが、ある時間における太陽の高さについての話。「もしあなたがニューヨークに住む平面論者で、大陸の反対側に住むロサンゼルスの平面論者に電話をします。そこで、現在の太陽の高さを尋ねたとしたら、『地球は平らである』ということを証明するためにはどちら一方がウソをつかなければなりません」と語り、このような論理的に破綻せざるを得ない状況を平面論者は説明できないことを挙げています。


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in サイエンス,   無料メンバー, Posted by darkhorse_log

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