薬の副作用に苦しむ精神病患者が病を周りに押し合い、駆け引きを制した者だけが完治できる「Side Effects」
もはや薬も個人で自作できるようになった現在、薬と健康な生活は切っても切れない関係です。しかし薬には正しく使用しても副作用を伴うものも多く、本来の治療目的に効果がない働きをすることや、種類によっては健康にとって大きなデメリットとなる副作用を持つ薬も存在します。「Side Effects」は精神医療で用いられる精神薬の副作用をテーマにしたカードゲームです。対象年齢は13歳以上、対象人数は2~8人となっています。
Side Effects: a disturbing card game
https://www.pillboxgames.com/
具体的にどういう感じでゲームが進むのかは以下のムービーを見るとよく分かります。
Side Effects, a disturbing card game - YouTube
まずは各プレイヤーにDisease(症状)カードを4枚ずつ、表にして配ります。この手元にあるDiseaseカードが各プレイヤーの「症状」となります。そして山札から手札を4枚ずつ配って準備完了。
Diseaseカードにはそれぞれ対応したDrug(治療薬)カードがあり、手札にあれば自分の症状を治すことが可能です。ただし薬には副作用があるので注意が必要。
Therapy(精神療法)カードは副作用なしで症状を治療することができますが、90枚のうちたった5枚しか含まれていないので、使いどころが難しく貴重なカードです。
プレイヤーは毎ターン、山札から2枚ずつカードを引いて手札に加え、カードを使用します。
Drugカードを対応しているDiseaseカードに重ねることで治療できますが、Drugカードには副作用があります。例えばこの「Anxiety(不安)」の治療薬がもつ副作用は「Suicidal Thoughts(自殺願望)」「Depression(うつ病)」「Madness(せん妄)」となっています。
Drugカードを使って副作用を得てしまい、その症状を他のプレイヤーが手札に持っている場合、Diseaseカードをおしつけられてしまいます。例えば以下の画像の状況では、不安症をせっかく治療したにも関わらず、相手プレイヤーから副作用として「Depression」のカードを追加されてしまい、完治が遠のいてしまいました。
Episode(症例)カードは相手のDiseaseカードに重ねて置くことができます。Episodeカードを出されたプレイヤーは、置かれたDiseaseカードに書かれているペナルティを実行しなければいけません。
DrugカードやTherapyカードを駆使し、最終的に全ての「症状」を完治できたプレイヤーが勝利です。
使うカードは4種類で、計90枚。骸骨を使ったデザインはおどろおどろしいものがあります。
精神疾患をテーマにした「Side Effects」が一体どういう発想から生まれたのかについては、開発者の1人であるジェイド・シェイムズさんがエッセイにまとめています。シェイムズさん自身も精神疾患を患っており、今でも治療を受けているそう。これまで投薬や精神療法などを受けてきた経験から、薬のもつ副作用により完治が遠のいてしまうことを実感しており、自分と同じく精神治療を受ける友人と面白がって遊ぶことを目指して考えたとのこと。
なお、「Side Effect」は現在製品化を目指してKickstarterで出資を募集しています。1ドル(約110円)出資すると今後開催予定のセッションで名前を上げてくれるというささやかな特典が得られ、20ドル(約2200円)出資すると「Side Effects」1セット、55ドル(約6200円)出資すると「Side Effects」3セットを入手可能。また、出資が一定額以上集まるとカードセットがグレードアップするとのことで、現時点ではカードとルールの追加&更新、さらに外箱とカードに豪華な箔(はく)押しが施されることが約束されています。
製品の発送は2018年の3月が予定されています。日本への配送には別途30ドル(約3400円)ほどの送料が必要となります。出資の締め切りは日本時間で2017年12月8日(金)の0時44分となっており、以下のリンクから支援可能です。
Side Effects by Pillbox Games — Kickstarter
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