ノーガードでの日食撮影にはカメラのセンサーを焼いてしまう危険性がある
太陽の光は非常に強烈なので「直接見てはいけない」というのは子どものころからよく言われることですが、カメラを用いた撮影も同様に危険を伴う部分があり、特に光学ファインダー式のカメラの場合は太陽を直視すると失明の危険性があります。では直接見なければ大丈夫なのかというとそうでもなく、カメラのセンサーが焼かれることがあるという実例を、カメラ屋の「Every Photo Store」がYouTubeで映像として公開しています。
How to MELT your camera shooting the eclipse! - YouTube
「Every Photo Store(Everything Photography Store)」はアイオワ州ダビュークに店を構えるカメラ屋。「次に日食が来たとき、自分でも撮影したい」と考えている人に向けて、太陽光フィルターを使わない場合にどんなことが起きるかという注意喚起としてこのムービーを制作しました。なお、非常に危険なので決してマネしないでください。
レンズは「キヤノン EF400mm F2.8L IS II USM」、カメラは「キヤノン EOS 350D」を使用。
レンズにカメラを取り付けますが……
このとき、太陽にフォーカスが合っているため、ファインダーは決してのぞいてはいけません。
シャッター速度「6秒」で撮影を敢行。
撮影ができたらカメラをレンズから取り外します。このとき、現場にはプラスチックの焦げる匂いがしていたとのこと。
中を見せてくれますが、これではちょっとわからないかも。
別角度から撮影した映像だと、カメラを取り外した直後……
カメラとレンズのすき間が一瞬歪んだようになり、煙がモワッと上がったのが映っていました。
レンズから入った光はちょうどカメラ内部で焦点を結ぶので、シャッターやセンサーを焼いてしまいます。この映像ではパーツを焼いている煙がはっきりと見えています。
結果、センサーは焼け焦げてしまいました。
Every Photo Storeでは、プロのように太陽光フィルターを持っていないなら日食が起きたとき撮影に挑戦しようとせず、単に楽しむだけにして欲しいと締めくくりました。
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