まさかの北朝鮮製「iPad」が登場
Appleが販売するタブレットの代名詞的存在である「iPad」と同じ名称のタブレット端末「iPad」が、北朝鮮の企業・Ryonghungから発売されたことが明らかになりました。
North Korean company launches own 'iPad,' ignoring Apple trademarks
http://appleinsider.com/articles/17/05/30/north-korean-company-launches-own-ipad-ignoring-apple-trademarks
北朝鮮関連のニュースを報じる独立系報道機関のNK Newsによると、北朝鮮の「Ryonghung」という企業が発売した「iPad」は1.2GHzのクアッドコアプロセッサ、1GBのメモリ(RAM)、8GBのストレージ(ROM)を搭載した低消費電力のマシンであるとのこと。本家iPadとの大きな違いはキーボードとHDMI端子が付属している点です。
NK NewsによればRyonghungの製品は「40個以上のアプリ」を搭載しており、これらのアプリの中にはSDカードを介してロードする必要があるものもあるとのこと。また、北朝鮮のiPadはネットワーク接続機能を有しているそうですが、厳しい制限がかけられたイントラネットに接続する必要がある可能性が高いそうです。
北朝鮮といえば、これまで独自開発のスマートフォン「Arirang(アリラン)」の製造を報じられたり……
北朝鮮が独自開発したスマートフォン「Arirang(アリラン)」を製造中 - GIGAZINE
北朝鮮で販売されている国産タブレット「サムジヨンタブレット」のレビューが公開されたり……
北朝鮮の国産タブレット「サムジヨンタブレット」のレビューが公開 - GIGAZINE
さらにはAppleのOS Xを模倣した「Red Star 3.0」がリークされたりしてきました。
北朝鮮独自開発のMac OS X風OS「Red Star」にて致命的なセキュリティホールが見つかる - GIGAZINE
今回は見た目はそれほど似ていませんが、iPadの名称をそのまま借りており、北朝鮮がAppleへの強い愛着を持っているのは明らかです。
なお、Appleは2012年に「iPad」の商標権を巡り中国企業と争い、最終的に6000万ドル(当時のレートで約48億円)の支払いを受け入れるかたちで和解しています。当時のAppleはまさか多額の費用を使って守った「iPad」という商標が、北朝鮮に使用されることになるとは思いもよらなかったはずです。
・関連記事
北朝鮮製のタブレット「Woolim」が持つ情報統制とスパイ発見のためのおそるべきシステムとは? - GIGAZINE
北朝鮮の独自OS「Red Star」はセキュリティ性能がウリなのにリンクを開かせるだけで簡単にハックできる - GIGAZINE
北朝鮮独自開発のMac OS X風OS「Red Star」にて致命的なセキュリティホールが見つかる - GIGAZINE
北朝鮮の国産タブレット「サムジヨンタブレット」のレビューが公開 - GIGAZINE
北朝鮮国営通信社「朝鮮中央通信」の11万以上の見出しを分析して北朝鮮発の情報を分析するとこうなる - GIGAZINE
謎が多い北朝鮮の国民の暮らしが垣間見える「平壌地下鉄」の内部を撮影した写真たち - GIGAZINE
・関連コンテンツ