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北朝鮮の国産タブレット「サムジヨンタブレット」のレビューが公開


オーストリア・ウィーン大学の北朝鮮問題専門家、ルーディガー・フランク教授は、北朝鮮の首都平壌(ピョンヤン)で販売されていた北朝鮮製のタブレットを発見。180ユーロ(約2万4000円)で購入し、外観とインストールされているアプリのレビューを公開しています。フランク氏によると200万台を超える携帯電話が普及する北朝鮮ですが、このタブレットを手にできるのは特権階級層だけとなっており、「ドイツ人がメルセデスベンツのSクラスを手にするのと同じくらい難しい」と述べています。

The North Korean Tablet Computer Samjiyon: Hardware, Software and Resources | 38 North: Informed Analysis of North Korea
http://38north.org/2013/10/rfrank102213/

(pdfファイル)The North Korean Tablet Computer Samjiyon: Hardware, Software and Resources full review
http://38north.org/wp-content/uploads/2013/10/SamjiyonProductReview_RFrank102213-2.pdf

フランク氏が手に入れたサムジヨンタブレットの外箱。モデル名は「SA-10」。1GHzのCPU、1GBのRAM、4GBの内蔵メモリー、カードスロットには8GBのmicro SDカードを標準装備。マイクとジャイロセンサーを内蔵し、スクリーンは7インチ、画面解像度は800×480ピクセル。バッテリーは満充電からオーディオ・モードで10時間、コンピュータ・モードで5時間動作します。


中にはmicro USBケーブル、専用の充電器、Appleの純正品に非常によく似たイヤホン(ロゴはなし)、TV接続コードが付属しています。


取り出してみるとこんな感じ。前面に200万画素のカメラを搭載しており、背面のカメラはなし。


裏面には滑りにくいグリップのような加工が施されており、寸法は96mm×123mm×12mm。出力はSDカードスロットの他に、HDMI、ヘッドホンコネクタ、TV、USBへの接続に対応し、SIMカードスロットはありません。


アナログTV信号が受信でき、北朝鮮のTVを視聴可能。


ホーム画面はこんな感じで壁紙はロケットが飛んでいるところ。付属のSDカードには7GB分の辞書やゲームなどのデフォルトアプリがインストールされているとのこと。


デフォルトアプリには、中国語・英語・フランス語・ドイツ語・日本語・ロシア語に対応した多言語辞書アプリや……


韓国語辞典アプリも内蔵。


北朝鮮の歌を試聴できる音楽アプリ。


北朝鮮国内のマップアプリ。


教養図書アプリには6つのジャンルに分類された141冊の電子ブックが保存されています。


現代中国図書アプリからは、現代の中国のビジネスモデルや中国語などを学べる電子ブックを読むことが可能。



教科書アプリもインストールされており、全部で141冊という大量の教科書が保存されています。



教科書の内容は数学や……


化学など、10段階の難易度ごとにさまざまな教科書を用意しています。


IT辞書アプリは韓国語・英語・中国語に対応。



フランク氏がいくつかの単語を入力したところ、「WLAN」「Android」「Apple」「Yahoo」などはヒットしましたが、「Google」の項目はなかったとのことです。

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in ソフトウェア,   ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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