KickstarterがライブストリーミングサービスのHuzzaを買収して「Kickstarter Live」の強化を図る
クラウドファンディングサイトのKickstarterが、カナダのスタートアップ「Huzza」を買収したことを発表しました。Kickstarterは買収前からHuzzaと提携し、Kickstarterでプロジェクトをスタートさせるクリエイター向けのライブ配信ツール「Kickstarter Live」を開発しており、このツールのさらなる強化に向けて買収することになったようです。
Kickstarter Acquires Huzza, Opens First International Office — Kickstarter
https://www.kickstarter.com/blog/kickstarter-acquires-huzza-opens-first-international-office
Kickstarterが買収したHuzzaは、2015年にジャスティン・ワマーズリー氏とニック・スミス氏により立ち上げられたスタートアップで、ミュージシャンが動画のライブ配信を行うことでファンとコミュニケーションをとれるツールになっています。Kickstarterは初めてHuzzaを知り、実際に使用した時のことを「すぐに共感した」と述べています。
Huzza - Interactive live-video for creators
Huzzaはクリエイターとそのファンの人間関係をより親密にするツールで、「このノウハウを用いればKickstarterの強みをより強固にできることは明らかだった」とのこと。そこで、Kickstarterは2016年からHuzzaと提携し、新しいツールの開発に取り組んでいました。
そして2016年11月、クリエイターが動画のライブ配信で自身のプロダクトを宣伝できるツール「Kickstarter Live」を発表しています。このツールを用いれば、製品のライブデモンストレーションや、ゲームのチュートリアルなどこれまでよりも魅力的にプロダクトを宣伝可能となります。
Kickstarter Live
サービススタートから約3ヵ月が経過したKickstarter Liveですが、ユーザーの平均視聴時間はなんと約16分。サービスを利用したクリエイターによるプロジェクト成功率74%というのは、Kickstarter全体と比較しても2倍以上優れた数値だとのこと。
Kickstarter Liveの開発でHuzzaと提携していたKickstarterですが、ツールの好調さからか、結局Huzzaを買収することを発表。Huzzaのメンバーはそのまま常勤のKickstarter社員となり、Kickstarter Liveの開発チームに組み込まれることになるそうです。また、Kickstarterは初めてアメリカ国外にオフィスを構えることとなるのですが、その場所はカナダ・バンクーバーのギャスタウンだそうです。
なお、そんなKickstarterとカナダの関係についてKickstarterは、「カナダからのプロジェクト作成に対応したのは2013年のことで、それ以来全世界からカナダ人クリエイターには1億カナダドル(約85億円)以上の出資が集まっています。また、カナダ発のプロジェクトは1万件を超えており、『Corner Gas: The Movie』や『A Bruise On Light』『PEAR CIDER AND CIGARETTES the animated movie by Robert Valley — Kickstarter』などがあります」と述べています。
なお、Huzzaの元のサービスは2月末で終了することも発表されています。
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