動画

災害救助用ロボットのリチウムイオン電池が爆発炎上する瞬間をカメラがとらえる


NASAのジェット推進研究所(JPL)が開発を進めている、四本脚を使って障害物のあるところでもうまくバランスを取って移動できる災害救助用ロボット「RoboSimian」に搭載されているリチウムイオン電池が爆発、周辺パーツを巻き込んで燃え上がるという事故が発生しました。ちょうど研究所で実験中に起きた事故だったため、爆発前から消火までの一部始終が映像に記録されています。

RoboSimian Lithium-Ion Battery Fire
http://sma.nasa.gov/news/safety-messages/safety-message-item/robosimian-lithium-ion-battery-fire


Samsung Isn’t the Only One with Lithium Ion Battery Problems. Just Ask NASA | WIRED
https://www.wired.com/2016/10/samsung-isnt-one-lithium-ion-problems-just-ask-nasa/

こちらがその炎上部分を切り出したアニメーションGIF。


NASAのサイトでは炎上前からの様子がムービーで見られます。

これがRoboSimian。


事故が起きたのは2016年6月14日の11時すぎ。JPLの研究者4人が搭載しているリチウムイオン電池のうち1つを新しいものに交換、充電を開始しました。


そのまま研究所で充電を続けるRoboSimian……


しかし、11時47分59秒ごろ、突如として四方へ向けて黒煙が噴出し……


わずか2秒後の11時48分2秒、火の手が上がりました。


横方向へ延びた炎は消えましたが、本体が炎上中。


煙が出て30秒以内に、消火器を持ったスタッフが駆けつけます。


しかし、1本丸ごと使っても消火できず……


火の手はより巨大に。炎の先端がやや赤紫色になっています。


もう1つ消火器を使って、なんとか消火。


この間に消防を呼びに行ったようですが、なおも本体からは白煙がすごい勢いで立ち上っています。


映像がぼんやりと見えにくくなってきたかと思うと……


一時的な鎮火から約4分後、再び炎が。


今度は装備に身を包んだ消防チームが2人やってきて、再鎮火。


外へと繋がる扉を開けます。


作業をしていると、鎮火したかに見えたRoboSimianからみたび炎が……。


やがて、RoboSimianは外へと連れて行かれました。


このRoboSimianに使われていたリチウムイオン電池は96セルのもの。JPLに在籍経験のあるカーネギーメロン大学のJay Whitacr教授は「リチウムイオン電池は大きな力を蓄えているので、素早く解放されると、破滅的な事態になり得ます」と危険性を指摘しています。

SamsungのGalaxy Note7がたびたび炎上して話題になりましたが、RoboSimianで起きた事故の小規模なものだったと考えると、その危険性を実感します。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
体中に巻き付けたGalaxy Note7から煙が発生する恐怖のハロウィンコスチューム - GIGAZINE

サムスンが130万台規模のGalaxy Note 7リコールを発表、判明済のトラブルはこれまでに92件 - GIGAZINE

ゴキブリの動きや耐衝撃性を取り入れた人命救助ロボットが開発中 - GIGAZINE

優勝賞金2億円以上のロボットコンテストのベースロボ「ATLAS」をDARPAが公開、75%のパーツが新設計という進化が明らかに - GIGAZINE

飛行機なのに翼を使って陸上走行も可能な探索ロボット「DALER」 - GIGAZINE

戦地や災害救助で投げて状況の確認ができる安価なボール型センサーカメラ - GIGAZINE

人が乗ることができるオープンソースの巨大多脚ロボ「Stompy」 - GIGAZINE

in 動画, Posted by logc_nt

You can read the machine translated English article here.