人間の寿命は115歳が限界という研究報告が出される
2015年の日本人の平均寿命は女性が87.05歳で世界一、男性は80.79歳で世界第4位と、過去最高を更新しました。年々伸びていく人間の寿命ですが、アメリカの研究チームが「人間の寿命は115歳で頭打ちする」という研究を発表しました。
Evidence for a limit to human lifespan : Nature : Nature Research
http://www.nature.com/nature/journal/vaop/ncurrent/full/nature19793.html
What’s the Longest Humans Can Live? 115 Years, New Study Says - The New York Times
http://www.nytimes.com/2016/10/06/science/maximum-life-span-study.html
アメリカのアルバート・アインシュタイン医科大学の研究チームは、人間の寿命がどこまで伸びるのかを調べるべく、長寿に関する国際的なデータベースの「Human Mortality Database」に掲載されている、極めて長生きした534人を含むデータを詳細に分析しました。
研究者たちは人間の最高齢記録が1968年に111歳に、1990年代に115歳周辺に到達したことを確認しましたが、それ以降は最高齢記録の伸びが低下していることがわかりました。人間の寿命の伸びが急速に鈍化していることがわかったとのこと。アルバート・アインシュタイン医科大学のヤン・ビジ教授は「人間の平均寿命は上限に達している可能性が高いと考えています。人間は115歳以上に長生きすることはないでしょう」と述べています。
もちろん過去には115歳以上の高齢まで生きた人は何人かいます。有名なのは122歳まで生きたフランス人のジャンヌ・カルマンさんで、確実な証拠があるなかで史上最も長生きした人としてギネスブックにも登録されています。しかし、研究者によるとカルマンさんのような人は、データ上は明らかな「異常値」であり、仮に125歳まで生きる人間を探すならば地球が1万個必要とするような可能性だとビジ教授は述べています。
もっとも今回の研究については反対意見も挙げられています。Max-Planck Odense Centerのジェームズ・W・ボウペル氏は、「このような『見込み違い』はこれまでの科学史で何度も繰り返されてきたことです」と述べ、ビジ教授らの研究を「茶番」であると一蹴しています。
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