人工知能の研究でGoogle・Microsoft・AmazonなどIT業界のビックネームが強力タッグを結成
Google、Microsoft、Amazon、Facebook、IBMという5つの大企業が人工知能(AI)研究における新しいパートナーシップ「Partnership on AI」を提携したことを発表しました。海外メディアのPopular Scienceは、「AI研究におけるアベンジャーズの誕生だ」と大企業によるパートナーシップ提携を報じています。
Partnership On AI Brings Amazon, Microsoft, Facebook And More Together | Popular Science
http://www.popsci.com/partnership-on-ai-brings-amazon-microsoft-facebook-and-more-together
Facebook, Amazon, Google, IBM and Microsoft come together to create historic Partnership on AI | TechCrunch
https://techcrunch.com/2016/09/28/facebook-amazon-google-ibm-and-microsoft-come-together-to-create-historic-partnership-on-ai/
Google, Facebook, and Microsoft Team Up to Keep AI From Getting Out of Hand | WIRED
https://www.wired.com/2016/09/google-facebook-microsoft-tackle-ethics-ai/
Googleのインテリジェントパーソナルアシスタント「Google Now」やFacebookのパーソナルアシスタント「M」、IBMの「ワトソン」など、多くのIT企業がAIの研究やAIを活用したサービスの開発に熱心に取り組んでいます。そんな中で、Amazon、Google、Facebook、IBM、Microsoftの5社は「Partnership on AI」という名のパートナーシップを提携することを発表しました。
Partnership on AIが目指すのはオープンかつ包括的なAI研究です。パートナーシップでは企業の垣根を越え、各分野の専門家を集結させてAIが持つさまざまな問題の解決に取り組んでいくことになるとのこと。また、現状ではIT業界を代表する5社がパートナーシップを結んでいるだけですが、アメリカ国外のハイテク企業がPartnership on AIに参加したり、AI研究から生まれたコンシューマー向けのサービスを実際に使用する立場のユーザーがパートナーシップに参加したりできるように舵取りしていくとのことです。これらに加えて、サードパーティーによるAI研究のデザイン・金銭面でのサポートも約束しています。
Partnership on AIはパートナーシップのゴールとして「優れたAI研究のサポート」「AIへの理解を深めること」「AIに関する議論や研究をよりオープンに行えるプラットフォームの作成」を挙げています。
Partnership on AIによると、Appleも当初はパートナーシップに参加することに乗り気だった模様ですが、発足時点ではパートナーシップに参加していません。また、アメリカ国外のハイテク企業については今後数週間の内に何かしらの発表が行えるだろう、とも語っています。その他、アメリカ人工知能学会(AAAI)やAllen Institute for Artificial Intelligence(AI2)といった非営利のAI関連団体もPartnership on AIに参加することになる予定です。
Microsoftのエリック・ホルビッツ氏は「AI研究にはバイアスが隠れている可能性がある」と語っており、パートナーシップを結ぶことでAI研究により多角的な視点を取り入れることが目的であることがうかがえます。また、IBMのフランチェスカ・ロッシ氏は、「世界で最も複雑な産業(AI産業)から生まれる有用なコンシューマー向けアプリは、ヘルスケア・金融サービス・通商・Iotなどさまざまな分野に広がっていくだろう」と述べており、IT業界だけでなく多くの業界に影響を及ぼすパートナーシップになる、としています。
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