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Googleに1兆円の損害賠償を請求するOracleが陪審員に向けて作った訴訟資料とは?


GoogleがAndroid開発のためにJava APIを無断使用している行為は著作権を侵害するとして、Java APIの権利者のOracleがGoogleに約1兆円の損害賠償請求をしています。この著作権侵害訴訟でOracle側の弁護士が、陪審員の理解を取り付けるべくレジュメを作成しており、その写真満載の訴訟資料をテクノロジー系ニュースサイトArs Technicaがまとめています。

How Oracle made its case against Google, in pictures | Ars Technica
http://arstechnica.com/tech-policy/2016/05/how-oracle-made-its-case-against-google-in-pictures/

Oracleが訴えた差戻し審での最終弁論は2016年5月23日に行われ、Oracleの代理人によって、90分もの熱弁がふるわれたとのこと。その最終弁論において、陪審員へ配られた捕捉説明資料はこんな感じです。

Oracleの訴えるメインテーマは「GoogleがJava APIにタダ乗りしている」というもの。Android生みの親であるアンディ・ルービン氏は、タダ乗り行為のおかげでAndroidをスケジュール通りにリリースできた功績で6000万ドル(約66億円)のボーナスを受け取ったとのこと。


Javaのライセンス提供を受けている世界の名だたるIT企業一覧。唯一の例外がGoogleだとのこと。


権利者の著作権が制限される「フェアユース」は報道、教育、研究などに適用されるもので、Googleはいずれにもあたらないと主張。


Oracleはフェアユースにあたるかあたらないかを決める重要な要素は「商業性」にあると考えています。GoogleはAndroidによって420億ドル(約4兆7000億円)もの広告収入を得ているとOracleは試算しています。


「毎日70万台以上のAndroidスマートフォンが出荷される」「ホリデーシーズンにはわずか2日で3700万台のAndroidスマートフォンがアクティベートされた」とのGoogle(Alphabet)トップのラリー・ペイジCEOの発言を抜粋。


すべてのバージョンのAndroidにJava APIが含まれていると主張しています。


Google自身もJava APIが同じ目的で使用されていることを認めています。


AndroidでGoogle自身が書いたコードはわずかに23%。そのうち9%は意味のないコードなので、実質的には全体の14%とのこと。


GoogleはJava APIが著作権で保護されないことは業界標準だと主張していますが、ペイジCEOはじめ技術者はJava APIが著作権対象であることを前提とした発言をしています。


Oracleは著作権侵害訴訟を提起する直前にも、当時のAndroid開発トップであるルービン氏に、Java APIのライセンスについての話し合いをするよう求めてきたとして、ルービン氏に宛てたメールを公開。


専門家が「Androidの心臓」と呼ぶ、ソフトウェアマップ。ここにはもちろんJava APIが含まれているとのこと。


SamsungやZET、Motorola、Blackberryなどのスマートフォンメーカーは、無料のAndroid OSを使うことでJava APIを使うことができたので、Oracleはライセンス使用料を受け取る利益を失ったと主張。


Javaベースの携帯電話が激減するのに対して、Java APIを利用するAndroidは破竹の快進撃。Oracleは「はたしてGoogleは公正な競争をしていたのか?」という質問を投げかけています。


「フェアユースが成立する4つの要素はすべてOracleの味方をしている」というイラストで、陪審員向けの最終弁論資料は締めくくられていました。


・つづき
Googleが1兆円の賠償を求められたOracleとの著作権侵害訴訟で勝利 - GIGAZINE

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in メモ,   ソフトウェア, Posted by darkhorse_log

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