ディズニーが人間のように動くことができるロボットを開発
「ロボットダンス」という踊りが存在するように、ロボットの動きはぎこちなく固いイメージがあり、実際に動きが不気味すぎるとして話題になることもあります。そんな中で、ディズニーは人間のように非常になめらかな動きを行い、「針に糸を通す」という繊細な作業も可能なロボットを開発しました。
Disney Research » A Hybrid Hydrostatic Transmission and Human-Safe Haptic Telepresence Robot
https://www.disneyresearch.com/publication/haptic-telepresence-robot/
ロボットがなめらかな動きで女の子と遊んだり非常に正確な動きで針に糸を通したりする様子は以下のムービーから確認できます。
A Hybrid Hydrostatic Transmission and Human Safe Haptic Telepresence Robot - YouTube
バチのようなものを2本持ったロボットが登場。
太鼓をたたくかのように机をダカダカダカ……とたたきまくります。
腕を大きく広げて……
色んなポーズを取っています。ロボットダンスのようにぎこちなさはなく、連続した非常に柔軟でなめらかな動作です。
人間で言うところの肘に当たる部分はこんな感じ。
カメラの方にバチを向けたり……
反対に、肘側をカメラに向けたり。
肩関節の部分は以下の通り。
前後の回転に横方向の動きが加わっています。
実はロボットの後ろにはVRヘッドセットを装着し、ロボットを操作する男性がいました。男性の動きとリアルタイムに連動する形でロボットが動いていたわけです。
女の子と一緒におもちゃの鉄琴を鳴らすロボット。
女の子が右から左に流れるようにバチを動かすと……
ロボットもマネします。
また卵のように力を入れると割れてしまうようなオブジェクトであっても扱うことが可能。
そうっと持ち上げて……
安定した動きで卵を隣の台に移動させます。
かと思えば力を入れて卵をたたき……
ぐしゃっと割ることもできます。周囲の環境やオブジェクトの状態を把握した上で行動を取れる様子。
今度はバチではなく黒い棒を持っています。
よく見ると、手には針と糸を持っていました。
人間でも苦労しそうなくらい小さな穴に糸通しをします。黒い糸を近づけて……
糸を通します。かなり細かく正確な動きを指示することができるようです。
最後は、女の子が「私のほっぺはどこ?」と話しかけると……
女の子の頬をポンポンとなでるロボット。
手遊びや……
キャッチボールのように、遠隔から操作して誰かと遊んだりコミュニケーションを取ったりすることが可能になります。
このロボットは水や空気の流れや圧力を利用して動力を伝える流体動力伝動装置を採用したもの。これまで空気や水を使った流体動力伝動装置は動きが固いものが主流でしたが、ディズニーは作業密度を既存のロボットに比べて600%上昇させた新しいロボットを開発することに成功。ロボットはステレオカメラを搭載し、VRへッドセットを装着した人がリアルタイムでロボットが見ている映像を認識してロボットを操作できるようになっています。
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