調理済みの肉のおいしさを残したままもう一度おいしく温めなおす方法
食べ物をおいしく料理する秘訣の一つが「たくさん作る」ことだと言われますが、どうしてもその後には食べ残しが多く出てしまうこともあります。そんなときはあとから料理を温め直して食べることも多いのですが、特にお肉は再加熱が難しいもの。そんな場合でも、お肉の風味や食感を損なうことなく温め直す方法が紹介されています。
How To Reheat Meat Without Ruining Everything - YouTube
その方法を紹介しているのが、食に関するサイト「Eater」のYouTube動画。自身もよく肉を食べるというソラレス氏がシェフのおすすめする方法を紹介しています。
登場したのは、ChefStepsのグラント・クライリー氏。これまでの再加熱方法とは違う道具を使って温め直しを行います。
巨大なリブステーキの残りを温め直すのは難しいもの。フライパンで加熱するというのが、おいしく肉を温め直す方法と言われますが……
分厚く切った肉を温めるのは時間がかかるもの。中心まできちんと肉に熱を伝えるためには調理時と同じ時間をかける必要があるため、フライパンの熱によって肉が焼けてしまい、せっかくの絶妙の焼き上がりだったものが焼きすぎに転じてしまうことになります。
そこでクライリーさんが紹介するのが、鍋に入ったこの機械。
これは、「真空調理法」と呼ばれる手法を可能にする機械。ビニール製の真空バッグに食材を入れ、中の空気を抜いた状態でお湯に投入し、真空調理器で湯温を管理することで、もっとも最適な温度で食材を調理できるというものです。
なお、真空調理器はGIGAZINEでもすでにレビュー済み。以下の記事のように、じつに簡単においしい料理を作ることができます。
ボタンを押して放置するだけで極上料理が完成するという真空調理器「Anova Precision Cooker」を使ってみた - GIGAZINE
温め終わった真空バッグをお湯から取り出し……
なぜかフライパンの上に。
そして、フライパンでサッと炙ります。こうすることで、実際にフライパンで焼いたような仕上げを最後に加えるというもの。つまり、再加熱と仕上げを分けて行うことで、肉の風味を守ろうというわけです。
ということで、2通りの手法で再加熱した肉がそろいました。ともに再加熱に要した時間は約40分とのこと。
まずは、フライパンで温めた肉を切ってみると……
肉の中心まで火が通り、完全に焼けてしまった状態。
「もう食べる気もないね。レストランでこれを出されたらシェフに突き返してやるよ」とソラレス氏は食べることもなく却下。
そして真空調理した方の肉は……
この通り、赤身がきちんと残った状態。「焼きたて」といわれても、見た目からは判断できなさそう。
パクリと食べてみると……
おいしさに驚きの様子。焼きたての風味が保たれており、ぜんぜん問題なく食べることができる様子。
比べてみるとその差は歴然。左のフライパンと、右の真空調理では肉の色がぜんぜん違うことがわかります。
リブステーキでうまく行くことがわかった次に、今度は牛肉のブリスケットでも試しています。
ナイフを入れてみると、中の赤身がほどよく残っている状態。ツツーっと肉汁が流れる様子もわかります。
食べてみると……
「ちゃんと温まってるね」「まだパーフェクトな状態だ」と絶賛の様子。このように、お湯で食材を加熱する真空調理法は、調理だけでなく温め直しにも抜群の威力を発揮するようです。
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