歴代Intelグラフィックの劇的進化が第6世代Intel Coreプロセッサ「Skylake」のGPU詳細から浮き彫りに
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2015年8月18日からアメリカ・サンフランシスコで開催されているIntel Developer Forum 2015(IDF 2015)で、Intelが第6世代Intel Coreプロセッサ「Skylake」アーキテクチャに関する詳細な技術的解説を行い、Skylakeの内蔵グラフィックの真価が明らかになりました。そこからは、「近年、性能向上のペースが鈍っている」といわれるCPUが、実はグラフィック性能を着実にかつ大幅に進化させてきた事実が確認できます。
Skylake’s graphics architecture: Intel is still gunning for dedicated GPUs | Ars Technica
http://arstechnica.com/gadgets/2015/08/skylakes-graphics-architecture-intel-is-still-gunning-for-dedicated-gpus/
Intel Coreプロセッサは、第2世代の「Sandy Bridge」、第3世代の「Ivy Bridge」、第4世代の「Haswell」、第5世代の「Broadwell」と進化する中で、CPU性能以上に内蔵グラフィック(iGPU)の性能を大幅に向上させてきました。
下の図は、Sandy Bridge世代からBroadwell世代までのCPUコア(ダイ)に占めるiGPU機能部分を赤枠で示したもの。世代を経るごとにダイに占めるiGPUコアの割合が大きくなってきていることが分かります。
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そして、これが最新のSkylake世代のダイ。写真左にあるiGPUコアは4つのCPUコアよりも大きな面積を占めるに至っています。
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第1世代Intel Coreプロセッサ「Iron Lake」の時点で43GFLOPSだった内蔵グラフィックによるGPU性能は、Skylakeでは1152GFLOPSと約27倍に高速化。CPUに比べるとGPUの進化が圧倒的に大であり、Intelが内蔵グラフィックを強化し続けてきたことが分かります。
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SkylakeのiGPUは、8つの実行ユニット(EU)を含む3つの「サブスライス」というEU群からなる「スライス」と呼ばれる基本ユニットで構成されています。Skylake-Sシリーズとして一早く販売されたCore i7-6700KやCore i5-6600Kで採用されたIntel HD Graphics 530は「GT2」と呼ばれ、スライスが1つで合計8×3=24個のEUを搭載しています。
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Skylake世代のCPUでは、さらにスライスが2基でEU数が48個の「GT3」や……
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スライスが3基でEU数が72個の「GT4」まで拡張される予定。エントリーレベルのGT1、ミドルレンジのGT2、高性能グラフィックブランド「Iris」のGT3、最上位モデル「Iris Pro」のGT4まで、4種類のグラフィック体制がとられると見られています。
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SkylakeではDirectX 12に正式に対応。
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ハードウェアエンコーダ機能「Quick Sync Video(QSV)」がさらに進化しMJPEGやHEVC(8bit)などの新コーデックをサポート。高速なDDR4メモリによってエンコード処理速度も大幅に向上しています。
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またSkylakeでは3つの独立した映像出力に対応。DisplayPortやHDMI2.0で4K(最大4096×2304・4096×2160、60Hz)を、ワイヤレスディスプレイ伝送Miracastでも4K(3840×2160、30Hz)を出力することができます。
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・おまけ
IntelはIDF 2015の基調講演内では今後登場するであろうノートPC向けシリーズの上位モデル「Skylake-H」やタブレット向けシリーズ「Skylake-Y」などについては発表しませんでした。しかし、Skylake-Hシリーズのラインナップがリークしています。
Intel Skylake-H Workstation and Mobility Lineup Unveiled - Flagship Core i7-6820EQ and Xeon E3-1500M With GT4e iGPU
http://wccftech.com/intel-skylake-h-workstation-mobility-lineup-unveiled-flagship-core-i76820eq-xeon-e31500m-gt4e-igpu/
このリーク情報が正しければ、ノートPC向けのSkylake-Hでは、Core i5が従来のデュアルコアからクアッドコアに変更され、Core i3がハイパースレッディングに対応。ハイエンドノートPCには128MBのeDRAMを搭載しスライス3基の「GT4e」にあたる高性能グラフィック機能を持つ「Xeon E15XX M」搭載モデルもリリースされる予定です。
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