ついに発売された第6世代Intel Coreプロセッサ「Skylake」の実力を徹底的に調査


2015年8月5日に発売された、第6世代Intel Coreプロセッサ「Skylake」シリーズのデスクトップ向けCPU「Skylake-S」について、早くも性能評価テストの結果が出されています。Ars Technicaによる最上位モデル「Core i7-6700K」の性能チェックでは、どこが性能向上したのかなど、Skylake世代の進化が明らかにされています。

Intel’s Skylake Core i7-6700K reviewed: Modest gains from a full Tick-Tock cycle | Ars Technica
http://arstechnica.com/gadgets/2015/08/intel-skylake-core-i7-6700k-reviewed/

◆Skylakeマイクロアーキテクチャ
Intelは2007年以降、プロセスルールを進化させた「チック」と、新設計で機能向上させた「タック」を1年ごとに繰り返す「チック・タック」戦略を採用してきました。14nmのプロセスルールのデスクトップ版「Broadwell-K」に続いて、14nmで新設計された「Skylake-S」は、Intel Coreプロセッサでは6代目の製品にあたります。なお、Broadwell-Kはリリースが遅れに遅れ、2015年6月に発売されたので、前モデルからわずか2カ月後に新モデルのSkylake-Sが発売されるというドタバタ劇が発生しています。


Skylake-Sのプラットフォームはこんな感じ。最大の変更点は、DDR4メモリに対応する点。なお、マザーボードのCPUソケットは従来から1ピン増やされたLGA 1151に変更され、第5世代までとの互換性がなくなっています。


解禁日の2015年8月5日には、Core i7-6700KとCore i5-6600Kが対応マザーボード(Z170チップセット)と共に発売されました。i7とi5の大きな違いはハイパースレッディングの対応の有無。なお、いずれのモデルもモデルナンバーに「K」が付くとおり、倍率ロックフリーのOC対応モデルで、Skylake-SではベースクロックをMHz単位でセッティング可能です。


Skylake-SのCPUコアは従来通り縦長の長方形。第4世代Intel Coreプロセッサの「Devil's Canyon」シリーズに比べると、TDPはわずかにアップして91Wとなっています。


アルミ製のヒートスプレッダで覆われているのも従来通り。


ただし、接点は1つ増やされて1151個となっています。


◆検証機材
Ars Technicaが使用したパーツは、CPUがCore i7-6700K、マザーボードがASUS Z170 Deluxe、メモリがCorsair Vengeance(2666MHz)、SSDがSamsung 850 Pro(256GB)とSM951(512GB:M.2)、電源がCorsair RM750i。


写真右の真っ白でとんでもなく派手なバックパネルを持つのがASUS Z170 Deluxe。


チップセットヒートシンク横に、M.2スロットを搭載してします。


CPUの固定方法も従来通り。


ベンチマーク測定では、比較用に定格のCPU周波数が同じCore i7-4790K(第4世代Intel CoreプロセッサHaswell/Devil's Canyon)が使われています。


◆各種ベンチマーク
Cinebenchによる性能比較。Core i7-4790Kを上回りますが、性能向上はわずか。


シングルコアあたり、マルチコアあたりの性能を比較するとこんな感じ。


LuxMarkでもほぼ同じ傾向。


ムービーエンコードソフトHandBrakeでのエンコード時間。グラフの数値が小さいほど、性能が高いことを表しています。


システム全体の消費電力の比較。TDPの値から推察できるとおり、アイドル時、ロード時ともにCore i7-4790KよりもCore i7-6700Kの方が消費電力が大きいことが分かります。


CinebenchでGPU性能を比較すると、Core i7-6700Kではフレームレートが48%アップとグラフィック性能に大幅な向上がみられます。ただし、Core i7-6700KといえどもIris Pro Graphics 6200を搭載するBroadwell-KのCore i7-5775CよりはGPU性能が低いであろうことには注意が必要です。


3DMarkではこんな感じ。


ただし、3DMarkのICE STORMではCore i7-4790Kに及ばないという結果に。


トゥームレイダーベンチマーク。


Bioshock infiniteでは、確実な性能向上が確認できます。


なお、グラフィックボードにGTX 970を使用すると、CPUのボトルネックはほとんどなくなり性能は横並びに。


DDR4メモリの性能比較ではHandBrakeのエンコード時間を測定。メモリOCに伴う確実なエンコード速度アップが明らかです。


M.2規格のSSDの速度チェックでは、PCI Express 3.0レーンを活用できるM.2スロットの劇的な速度向上が確認できました。


なお、Ars TechnicaはCore i7-6700KのOC性能もチェックしており、4.8GHz(定格比20%)での安定動作を確認したとのこと。ただし、5GHzではWindows 8.1の起動には成功したものの、OS操作中にフリーズし、4.9GHzではPrime95を完走できなかったそうです。

第6世代Intel Coreプロセッサ「Skylake-S」は、CPU自体の性能向上は小さいものの、高速なDDR4メモリやPCI Express 3.0への対応などの性能が大幅に向上しているため、PCの総合性能は確実に向上していると言えそうです。

・関連記事
Intel CPUの10年分の進化を数値で徹底的に比較するとこうなる - GIGAZINE

IntelがIris Pro搭載第5世代CoreプロセッサやThunderbolt 3を発表 - GIGAZINE

Intel第5世代Coreとなるコードネーム「Broadwell-U」はバッテリー最大30%改善&その他の性能も大幅にパワーアップ - GIGAZINE

ムーアの法則に黄色信号点滅、Intelの10nmプロセス移行の遅れが確実に - GIGAZINE

IBMが10nm世代を飛び越えて7nmプロセスの半導体チップ試作に成功しムーアの法則が堅持される見込み - GIGAZINE

Intelが新SoC「Atom x3」でライバルのARMグラフィックチップを採用した理由とは? - GIGAZINE

175

in ハードウェア, Posted by logv_to