ハードウェア

Intelの最大クロック数5.3GHzを誇る第10世代CPU「Comet Lake-S」が販売開始、AMDと戦える力はあるか?


Intelの第10世代Coreプロセッサシリーズとなる「Comet Lake-S」が、2020年5月20日に販売開始となりました。14nm++プロセスを採用し、最大クロック数5.3GHzを誇る「Core i9-10900K」を始めとして、各ニュースサイトがComet Lake-Sのスペックやベンチマーク、AMDのRyzenシリーズとの比較結果などを公開しています。

Intel 10th Gen Review: The Core i9-10900K is indeed the world's fastest gaming CPU | PCWorld
https://www.pcworld.com/article/3543993/intel-10th-gen-review-core-i9-10900k.html

Intel’s new i9-10900K—fast, yes; competitive, not so much | Ars Technica
https://arstechnica.com/gadgets/2020/05/intels-new-i9-10900k-fast-yes-competitive-not-so-much/

Intel Core i9-10900K Review: Ten Cores, 5.3 GHz, and Excessive Power Draw | Tom's Hardware
https://www.tomshardware.com/reviews/intel-core-i9-10900k-cpu-review

The Intel Comet Lake Core i9-10900K, i7-10700K, i5-10600K CPU Review: Skylake We Go Again
https://www.anandtech.com/show/15785/the-intel-comet-lake-review-skylake-we-go-again

14nm++プロセスを採用したComet Lake-Sはデスクトップ向けのCPUシリーズであり、Intelは「最高のゲーム体験を提供するためのCPU」と位置づけています。DDR4-2933メモリやTurbo Boost Max Technology 3.0、Intel Thermal Velocity Boostに対応したCore i9シリーズから、2コア・4スレッド、ベースクロック4.2GHzというスペックながら価格が86ドル(約9200円)の「Pentium Gold G6600」まで、幅広くラインナップされています。Comet Lake-Sのラインナップや基本的なスペックについては、以下の記事で確認することができます。

10コア/20スレッド・最大周波数5.3GHzのCore i9-10900Kなどデスクトップ向け第10世代CoreをIntelが発表 - GIGAZINE


Comet Lake-SのCPUダイサイズを他世代と比較するとこんな感じ。右から世代が上がるごとに、ダイのサイズが大きくなっています。また、PCハードウェア情報専門メディア「Anandtech」によると、i9シリーズとi7シリーズには10コアのダイが使用されていますが、i5シリーズについてはKおよびKFモデルに10コアのダイが、それ以外のモデルには6コアのダイが使用されているとのこと。


Comet Lake-SではCPUソケットの形状がLGA1151からLGA1200に変更されたため、マザーボードも新規に用意する必要があります。Comet Lake-Sに対応するZ490チップセットの構造を図で表したものが以下。PCIeについては3.0への対応にとどまっていますが、Intel の2.5G Ethernetコントローラ「I225-V」やWi-Fi 6への対応など、着実な進歩も確認できます。ただし、第一世代のI225-Vシリコンは規格に準拠していない可能性が指摘されており、特定の環境ではフルに性能を発揮できない可能性があるそうです。


Cinebench R20によるマルチスレッドのベンチマークを見てみると、オレンジで表されるComet Lake-Sのハイエンドモデル「Core i9-10900K」の数値は、AMDの同価格である「Ryzen 9 3900X」には届きません。しかし、同じく14nmプロセスを採用しているCoffee Lake Refreshシリーズと比較すると、大幅に性能が向上していることがわかります。


シングルスレッドの性能では前世代のCoffee Lake Refreshから大きな進歩は見られないようです。Coffee Lake RefreshのCore i9シリーズが8コア・16スレッドであるのに対し、Comet Lake-Sは10コア・20スレッドのCPUなので、コア数の増加によってマルチスレッドの性能が向上していることが確認できます。


ゲーム性能をCore i9-10900KとRyzen 9 3900Xで比較するとこんな感じ。青いバーで表されるCore i9-10900Kが、ほとんどのタイトルで上回っています。


HandBrakeで1080p、60fpsの動画をx264でエンコードした際の1秒当たりフレーム数を比較した結果がこれ。Comet Lake-SシリーズのCPUは色付きのバーで数値が表されています。同価格帯のCore i9-10900KとRyzen 9 3900Xの比較ではRyzen 9 3900Xが勝っていますが、旧モデルのCore i9-9900Kからは大きく性能が向上しているようです。i7シリーズやi5シリーズも、同様に旧モデルからの性能向上が見られます。


ウェブにおけるパフォーマンスを把握できるMozilla製のJavaScriptベンチマーク「Kraken」の結果では、Comet Lake-Sシリーズが健闘しています。


続いて、TDPが125WのCore i9-10900Kで、円周率を計算するプログラム「y-cruncher」を実行した際の消費電力を見てみると、消費電力のピークは254Wという結果に。


同じくTDPが125WのCore i7-10700Kでも、消費電力の最高値が229Wと、TDPを大きく上回る消費電力が記録されているとのこと。


近年、CPUの投機的実行に関する脆弱性がIntelに大きな影響を与えており、多くのIntel製CPUでファームウェアによる緩和策がとられています。Comet Lake-Sでは、そうした脆弱性の一部に対してハードウェアやマイクロコードレベルでの対策が取られているとのこと。


Comet Lake-SはSkylake世代の構造を受け継いでいるため、「こうしたベンチマーク結果などの傾向は予想通り」という見方もできます。また、14nm++プロセスでの最適化を推し進めた結果、IntelのCPUが消費電力を犠牲にしてクロック数を高めている点や、PCIe 4.0やDDR-3200といった最新の機能をサポートしていない点については、否定的な意見があがっています。

なお、Comet Lake-S世代のCPUは、Amazon.co.jpで手に入れることができます。

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in ハードウェア, Posted by log1n_yi

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