取材

オーストラリアに行ってきたのでカンガルーの肉を調理してみた


精肉コーナーで牛肉、豚肉、鶏肉、羊肉と同じスペースを共有するカンガルー肉。オーストラリアのスーパーマーケットでは一般的な光景でした。他の肉と同様にパック詰めされ、ステーキだけに留まらず、ソーセージ、ハンバーグ、ミートボールにも加工されています。

こんにちは、自転車世界一周の周藤卓也@チャリダーマンです。ニュージーランドやフィジーといった太平洋の島国を周るため、初めての海外渡航先だったオーストラリアに久々に立ち寄ったついでに、懐かしいカンガルー肉を食べてきました。初滞在から8年近く経っているのですが、相も変わらずバックパッカー宿のドミトリーに身を寄せる生活。そいういうことなのでカンガルーの肉もレストランで食べたわけではなく、自分で調理です。

◆カンガルーの国
1ドル硬貨の裏側にも、フラッグキャリアであるカンタス航空の翼にも、オーストラリアを象徴する動物として、カンガルーの姿は描かれています。コアラ、カモノハシ、ハリモグラなど変わった動物が多いオーストラリアですが、彼らを見つけることは至難の業。その一方で、カンガルーには簡単に出会うことができました。道路脇で目が合っては、ピョンピョンと逃げ出す照れ屋さん。車とぶつかったのか、道路上で息絶えているのもオーストラリアの日常です。それだけたくさんいるのだからこそ、食用にもなるのでしょう。

国立公園のキャンプ場に、遊びに来てくれたカンガルー。


道路脇のこの子は、こちらの様子を窺っています。


ほとんど人が住んでいない場所は、カンガルーの楽園となっていました。


◆カンガルーの肉
そして、オーストラリアといえば「肉」。大きな公園には、かなりの確率でバーベキュー設備が備えつけられています。現地の農場で働いていたときも、週に1度ほどはバーベキューの日があって、ひたすら肉を焼いていました。ご飯を食べることもなく、ひたすらタンパク質の摂取に励みます。

だからこそ、オーストラリアのスーパーマーケットでは精肉コーナーが充実していました。日本でも主力の牛肉、豚肉、鶏肉に加え、羊毛の利用が盛んなことから羊肉、そして農作物を食い荒らしたり、牧場へ侵入したりすることから、害獣駆除の対象となっているカンガルー肉も販売されています。ただ、カンガルー肉は、普通の肉に比べると扱いは小さめ。陳列スペースも端っこの方です。今回は、そんなスーパーで購入したカンガルー肉を調理します。

パック詰めされたカンガルー肉。


大きく「KANGAROO(カンガルー)」と書かれたラベルの上部には、「98%FAT FREE(無脂肪)」「HIGH IN IRON(鉄分)」「HIGH IN PROTEIN(プロテイン)」「GLUTEN FREE(グルテンフリー)」と、体に良さそうな言葉が並んでいます。


520gのこの肉は9.35豪ドル(約850円)。1kgあたり17.99豪ドル(約1646円)となっていました。


パックを開けると、みずみずしいほど赤い肉が飛び込んできます。


まな板に乗せて。


ステーキにするにしても、かなり分厚かったので、下準備として肉を開いておきました。


フライパンを熱して、まずは千切りにした玉ねぎを炒めます。


玉ねぎに火が通ったところで、肉を投入。


片面に火が通ったところで、裏返し。


ジュージューと音を立てながら、食欲をそそるにおいが立ち上ります。


しばらく焼いていたのですが、中の方まで火が通りません。カンガルーって、レアでも大丈夫なのでしょうか。でも、翌日は飛行機に乗るのでお腹は壊せません。……悩んだ挙句に、蓋をしてじっくりと焼くことに。


火加減を見るために、ナイフで肉を切ったりしたので、ちょっと残念な見た目となっちゃいました。


でも、お皿に盛り付けてみると、そこまで悪くはない出来栄え。それでは、いただきます。


筋肉組織である赤身が大半ですから、肉も柔らかく、口に運んでも難なく噛み切ることができます。脂分が少ないので胃にも優しく、気付けばペロリと平らげていました。薄っすらとですがレバーのような苦味もありますが、野菜と一緒に食べたら、そこまで気にはなりません。


随分と時間をかけたので、中もしっかりと焼けていました。


正直、牛肉の方が美味しいと思います。ただ、健康にいいのは断然カンガルー肉でしょう。肉にもかかわらず、あっさりとした食感は忘れることができません。今回は場所と時間の都合から、塩と玉ねぎのみの味付けとなってのですが、もっといい調理方法もありそうです。

オーストラリアを自転車で一周した2006年にも、カンガルーの肉を焼いて食べました。


ハーブとガーリックで味付けされていた肉は、やはり脂っこくなくヘルシーという感想。


世界にはいろいろな変わった肉があるのですが、スーパーマーケットで気軽に買えるカンガルーほど難易度の低いものはないでしょう。皆さんも、一生に一度くらいは試してみたいと思いませんか?

(文・写真:周藤卓也@チャリダーマン
自転車世界一周取材中 http://shuutak.com
Twitter @shuutak
)

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in 取材,   試食, Posted by logc_nt

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