取材

刺身もウニ丼も作ることができるチリの魚市場に溢れる海の幸


アサリにサーモンにウニに刺身まで、南米で海の幸をこんなに食べられるなんて思ってもみませんでした。南北に長い海岸線を持ったチリはシーフードパラダイスで、地元の魚市場には新鮮な魚介類が並んでいます。スーパーマーケットにも鮮魚、冷凍食品、缶詰に海の幸が大量にあって、チリ人の生活に海産物は欠かせないようでした。

こんにちは、自転車世界一周の周藤卓也@チャリダーマンです。現在はアルゼンチンで牛肉ライフの毎日なのですが、隣国のチリではお魚中心の食生活でした。

よく買っていた「ムール貝(Choritos)」の冷凍パック。300g入って1200ペソ前後(約240円)という値段。


街がない区間に持っていた貝類の缶詰。「アジ(Jurel)」や「イワシ(Sardina)」の缶詰も買っていました。


今回はチリの豊かな海の幸について紹介させて下さい。魚市場にオットセイも住んでいました。

◆ビーニャ・デル・マルとバルパライソ
チリの首都サンティアゴの西、太平洋に面した ビーニャ・デル・マルには日本人の集まる宿があってゆっくりできます。ここではバルパライソの魚市場が有名で、新鮮な海産物が安く手に入ることから、毎日誰かしら買い出しに出ていました。人数が集まると「みんなでシェア飯をしよう」となって一緒に夕食を作ります。

ビーニャ・デル・マルと隣り合うバルパライソの中心街


宿から魚市場まで20分ほど海辺を歩きます


歩いているとモアイ像のレプリカが。イースター島はチリの領土ですからね。


魚市場に到着すると、残飯を漁る鳥たちが舞っています。こちらはカモメすら大きくて迫力がありました。


漁船


チリ人の生活が垣間見られる魚市場


市場には豊富な海の幸が並んでいます


見ているだけでも飽きません


たくさんの種類の貝があったのですが、自分はアサリとムール貝をよく買っていました。アサリは1kgで1000ペソ程度(約200円)。生きたカニもありますよ。


ヌルヌルとしたタコの姿も。


巨大なイカも捌かれていてびっくり。


滞在中にお刺身になっていたのは「レイネタ(Reineta)」と呼ばれるシマガツオ科の一種。目が血走っていなく、エラの裏がピンク色をしているのが新鮮だそうです。


購入時に「リンピオ、ポルファボール(Limpio Por Favor)」と頼むと魚を下ろしてくれます。あとは宿で切るだけで刺身のでき上がり。


◆調理
ビーニャ・デル・マルの宿ではキッチンも使えるので自炊の毎日でした。チリに入ると物価も高くなるので、気軽に外食とはいきません。一人での走行とは違って誰かしらいる場所なので、寂しくならなくて良かったです。食材をまとめて買ってみんなで食べるシェア飯も最高で、一緒にワイワイしながら作業をしていました。

こちらがお刺身となったレイネタ。白身の魚で身はプリプリと引き締まっています。


シェア飯となった刺身とカニがまるごと一匹入った海鮮鍋。


エビの剥き身


パスタの調理中


「すしのこ」で酢飯を作ったりするからシェア飯は楽しいです


大人数でシェアしたレイネタ、サーモンの刺身とパスタ。


別の日のシェア飯はサーモンのソテーとパスタといった内容


ここで採れるアサリはビッグサイズ


中身は日本と同じなのが不思議


ムール貝も巨大化しています


名前も知らない巻き貝も調理。中身を出すのに手こずりましたが、歯ごたえのある身で悪くはなかったです。


イカも大きすぎて、食べきれないほど。


◆オットセイ(→オタリア)
バルパライソの魚市場には桟橋の下にオットセイが住み着いています。滞在時にはトドと呼んでいたのですが、トドの生息域は北太平洋のよう。アシカとは違うのかと、頭を悩ませたのですが、後ろヒレが分かれているのと体毛がモッサリとしているのでオットセイでいいですよね?(→オタリアだとのタレコミがあったので、以後はオタリアと表記しています)

魚市場の桟橋の付近に彼らはいます


オタリアを間近に見たのは初めてでした


餌をもらおうと近づいてくるオタリア


たくさんの数のオタリアが集まっています


短い前ヒレを動かす愛らしさといったら。


泳いでる姿も。


大きなお口を開けたりと、緩慢でノソノソとした動作が印象的です。


別の日に訪れた魚市場でも、オタリアは桟橋の下にいました。


浜辺で遊んでいるようなオタリアたち


ムクムクと太っていて貫禄がありました


チリの魚市場に住んでいるオタリア - YouTube


◆プエルト・モン
首都サンティアゴから南に約1000kmにあるプエルト・モンはチロエ島、パタゴニアの玄関口。ここにもアンヘルモという魚市場があって新鮮な魚介類を満喫してきました。バルパライソよりは規模は小さかったのですが、ウニはここでしか見られませんでした。クラントという名物料理もあります。

プエルト・モンの海に面した大型複合商業施設


街の食堂にある海産物のエンパナーダもいけてました。口に入れると肉汁ではなく貝汁が溢れます。


中心街から海沿いを西の方向に歩くと「アンヘルモ(Angelmo)」の魚市場に到着


魚市場は思っていたより綺麗な場所でした


呼び込みのおばちゃんに連れられて食堂へ。最初にパンとスープとサラダが出てきます。「カップのお酒はサービスだよ」と粋な計らい。


そしてお皿にたんまり盛られたのが、この辺りの名物「クラント(Curanto)」という料理。大量のムール貝に鶏肉、豚肉、ポテトが乗っています。はんぺんみたいなものは小麦粉で出来ているとのこと。大半は殻のあるムール貝なので皿は空いていきますが、それでもこの量には参りました。ムール貝の旨味で、あっさりとした味わいに。4000ペソ(約800円)でした。


まるまると太ったサーモンも美味しそうです


パッキングされたサーモンの切り身


サーモンも食べておきたかったので、1000ペソ(約200円)でカップのセビチェを頂きました。


酢とレモンを効かせたサーモンの調理方法もありですね。美味しかったです。


アサリやムール貝もあったのですが、バルパライソに比べるとサイズが小さめ。


ムール貝は新鮮で、生きて動いている個体もありました。


アンヘルモ魚市場に来た最大の目的はこちらのウニ


ギュウギュウに詰まったこのサイズで4000ペソ(約800円)


蓋を開けるとこんな感じに。


ホカホカのご飯にたっぷりとウニをのっけて醤油をかけていただきました。ほのかに甘いウニと醤油の相性は抜群で、ご飯も一気に進みます。


一日では食べきれず、翌日はウニパスタに。十分にウニを堪能できました。


日本と同様に海が身近にあるチリだからこそ、魚介類も日常に溢れていました。海沿いに冷たい風を吹かすフンボルト海流という寒流のおかげで、チリは海産物に恵まれた国となっています。

(文・写真:周藤卓也@チャリダーマン
自転車世界一周取材中 http://shuutak.com
Twitter @shuutak
)

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
新鮮な生ガキ・焼きガキが90分間食べ放題の「かき小屋フィーバー1111」に行ってきました - GIGAZINE

海の幸がてんこ盛りの冷製パスタジョリーパスタ「ウニ・カニ・ホタテの冷製カッペリーニ」他全3品試食レビュー - GIGAZINE

年に3回しか食べるべきでない?養殖サーモンの危険性 - GIGAZINE

赤坂にオープンしたシーフードバーガー専門店「RedTail」試食レビュー - GIGAZINE

ガスバーナーで豪快にマグロを焼く野外立ち飲み居酒屋「とよ」で山盛りの刺身を食べてきました - GIGAZINE

近畿大学がマグロの完全養殖に成功した「近大マグロ」を食べられる「近畿大学水産研究所」 - GIGAZINE

シーフード・フルーツなどをぎっちぎちに詰め込んだ三段重「サラダおせち」を作ってみました - GIGAZINE

お魚のセビチェからアルパカのステーキまで豊富なレパートリーのペルー料理で幸せに - GIGAZINE

メキシコの食事情は美味しさを追求を重ねまくっていて充実しすぎ - GIGAZINE

in 取材,   ,   ピックアップ, Posted by logc_nt

You can read the machine translated English article here.